「牛首を懸けて馬肉を売る」の意味(出典・語源由来・故事・類義語・対義語)
【ことわざ】
牛首を懸けて馬肉を売る
ぎゅうしゅをかけてばにくをうる
【意味】
言うことと行うことが一致していないこと。また、名と実が伴っていないこと。
例えば、かっこいい店の看板に惹かれて入ったのに、中の商品が期待より全然ダメだった、みたいな。外見だけに惑わされへんように、しっかり中身も確かめることが大事やな。
【出典】
「晏子春秋」
【語源・由来】
牛の頭を店先にかかげ、実際は馬の肉を売る意から。
【故事】
中国斉の霊公が、宮廷内の女性に男装させることを好んだ。国民が真似をすると王は男装禁止令を出したが効き目はなかった。そこで宰相の晏子に意見を求めた所、晏子は「王が朝廷の中では女性に男装させ、一般国民に対しては禁止するというのは、猶牛首を門に懸けて馬肉を内に売るがごとし」と言ったという故事による。
【類義語】
・羊頭を懸けて狗肉を売る
・看板に偽りあり
【対義語】
・看板に偽りなし
「牛首を懸けて馬肉を売る」の解説
「牛首を懸けて馬肉を売る」っていう言葉は、ちょっと変な例えだけど、お店が外で立派な牛の頭を飾って、中で実は馬の肉を売っている状態を指しているんだ。これは、外見や広告はすごく良さそうに見せておいて、実際の商品や中身は期待したものじゃない、っていう意味があるんだよ。
たとえばね、とってもおしゃれなパッケージのお菓子を買ったけど、中身はイマイチだった、っていうのがこのことわざに当てはまるよ。
つまり、見かけだけは良くても、中身がそれに伴わないときのことを言ってるんだね。この言葉は、昔の中国の書「晏氏春秋」に出てくる話から来ているんだよ。
「牛首を懸けて馬肉を売る」の使い方
「牛首を懸けて馬肉を売る」の例文
- 「うまい、はやい、やすい」と書いてあったのに、遅いしまずかったのは牛首を懸けて馬肉を売るというやつじゃないか。
- 水濡れに強いというから買ったのに、湿気で壊れたのだが牛首を懸けて馬肉を売るようなものだ。
- 生徒に禁止しておきながら茶髪にしている教師に、「牛首を懸けて馬肉を売るだ」と抗議文を出すと「教師だから良いんだ。羨ましいなら教師になれ」というふざけた回答が返ってきた。
- 世界一旨いと宣伝すると「牛首を懸けて馬肉を売る」とクレームがくるから、世界で二番目に旨い店にしておく。
- 美しい国を目指すといいながら自分たちの利権や金のことばかり考えている議員は、牛首を懸けて馬肉を売るみたいなものだ。もしくは国民をないがしろにして利権を追求することが美しい国だと勘違いしているのか。