「肝胆を砕く」の意味
【慣用句】
肝胆を砕く
【読み方】
かんたんをくだく
【意味】
持てる知恵をすべて傾け、全力を尽くして事に当たること。苦心するたとえ。
それはもう、自分の全てを注ぎ込んでるって言えるな。全力でやるってことを強く表してる言葉やな。
「肝胆を砕く」の解説
「肝胆を砕く」っていう表現は、自分の全力を出して、とてもがんばって何かをするっていう意味なんだよ。
例えばね、テストの前に一生懸命勉強して、毎日遅くまで眠る時間を削って勉強するっていうようなことを指すんだよ。
「肝胆」は、体の中にある肝臓と胆嚢のことなんだけど、ここではそれを比喩的に使って、自分の真心や一生懸命な気持ちを表しているんだ。
「砕く」っていうのは、何かを細かく壊すっていう意味があるけど、この表現では自分の心を悩ませたり、全力を出してがんばるっていう意味で使っているんだよ。
だから、「肝胆を砕く」ってい表現は、自分の全力を出して、一生懸命に何かをするっていうことを表しているんだね。
「肝胆を砕く」の使い方
「肝胆を砕く」の例文
- 彼は、今、心の中で、あと三日後に迫った舞台の初日を控えて、芸の苦心に肝胆を砕いていた。
- 私は友人が少ないが、その二、三の友人すら、現在のような世の中では、わが身のなりゆきに、肝胆を砕くことで精一杯である。
- 慣れないことをやってうまくいくはずがなくて、その弱り目に翌年店が火事になり、次の一年は何とか店を立て直そうと色々、肝胆を砕いてみたが駄目だった。
- いろんな病院で診てもらったが、治る気配がないので、祈祷師の人に頼み、7日間も肝胆を砕いた必死の祈祷をしてもらった。
- がれきの下で苦しんでいる人々を一日も早く救い出そうと、昼夜を問わず、肝胆を砕いたのであった。
「肝胆を砕く」の文学作品などの用例
市九郎は、上人の言葉を聴いて、又更に懺悔の火に心を爛らせて、当座に出家の志を定めた。彼は、上人の手に依って得度して、了海と法名を呼ばれ、只管仏道修行に肝胆を砕いたが、道心勇猛の為に、僅か半年に足らぬ修行に、行業は氷霜よりも皓く、朝には三密の行法を凝し、夕には秘密念仏の安座を離れず、二行彬々として豁然智度の心萌し、天晴れの智識となり斉した。(菊池寛の恩讐の彼方により)