「木に縁りて魚を求む」の意味(出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
木に縁りて魚を求む
【読み方】
きによりてうおをもとむ
【意味】
物事の一部分や細部に気を取られてしまうと、全体を見失うという事。手段を誤れば、何かを得ようとしても得られないという事。また、見当違いで実現不可能な望みを持つ事。
例えば、宿題を早く終わらせたいけどゲームをしていたら、宿題は終わらないよね。それと同じことだよ。
【出典】
中国の儒学者・孟子の逸話・問答を集めた書『孟子』の『梁恵王・上』。
【類義語】
・氷を叩いて火を求む
・水中に火を求む
・天に橋をかける
・天を指して魚を射る
・畑に蛤
・百年河清を俟つ
・水を煎りて氷を作る
・山に蛤を求む
【英語訳】
・Look not for musk in a dog’s kennel.
・You ask an elm tree for pears.
・to ask for the impossible
・to look for fish by climbing a tree
「木に縁りて魚を求む」の解説
「木に縁りて魚を求む」っていう言葉は、ちょっとおもしろいお話が元になってるんだよ。これは古い中国の本「孟子」に出てくる話からきているんだ。
想像してみてね。魚を捕まえたいけど、そのために木に登ってみた… でも、木の上に魚なんていないよね!この話は、方法ややり方を間違えると、目標や目的を達成するのは無理だってことを教えてくれるたとえなんだ。
例えば、サッカーの上手さを身につけたいけど、毎日ただ漫画を読んでいるだけじゃ、上手くならないよね。それと同じで、この言葉は「正しい方法で頑張らないと、目的は達成できないよ」ということを伝えているんだよ。ちょっと面白い比喩で、大切な教えをくれる言葉なんだね。
「木に縁りて魚を求む」の使い方
「木に縁りて魚を求む」の例文
- 彼の機嫌を取る為にお酒をプレゼントするなんて、彼は飲めないんだから木に縁りて魚を求むだ。
- 一見、木に縁りて魚を求むに見えるが実際は、目的達成の為の最短ルートだ。
- 赤ん坊が泣き止まないからといって怒鳴りつけても、木に縁りて魚を求むである。
「木に縁りて魚を求む」の文学作品などの用例
この根柢を除去せずして、単に形骸をのみ改め、以て同胞融和の実を挙げうべしとするは、所謂木に縁りて魚を求むる類に候う。(喜田貞吉の「特殊部落研究号」発刊の辞より)
まるで木の上に登って魚を探そうとしているような、全く違う場所や方法で目標を達成しようとすることを指しているんだよ。