「狐の嫁入り」の意味(語源由来・英語訳)
【ことわざ】
狐の嫁入り
【読み方】
きつねのよめいり
【意味】
①狐火が多く連なって嫁入り行列の提灯のように見えるもの。
②日が照っているのに雨の降る天気。
日照り雨ってやつやね。狐が嫁入りしてるときに降るんやって、昔から言われてるんやな。
【語源・由来】
狐の嫁入りとは、夜中に狐火が連なる様子を、狐の嫁入り行列の提灯に見立てて言ったもので、狐の行列ともいう。
日が照っているのに雨の降る天気の時には、狐の嫁入りがあるという伝承から、天気雨のことを狐の嫁入りというようになった。
【英語訳】
Sunny rain. Sudden rainfall in the sunshine. Demon’s lantern march.
狐火は、狐と密接な関係があるとされている。
正岡子規が俳句で冬と狐火を詠っている。
俳句では、狐火の出没時期は冬とされているが、夏の暑い時期や秋に出没したという言い伝えもあるとされている。
「狐の嫁入り」の解説
「狐の嫁入り」というのは、日本の本州、四国、九州に昔から伝わる不思議な現象やお話なんだよ。
この「狐の嫁入り」には、大きく2つの現象があるんだ。一つは、夜になるとたくさんの提灯みたいな光(怪火っていうんだよ)が現れること。もう一つは、晴れているのに突然雨が降ること、これを「天気雨」と呼ぶんだ。この2つの現象は、昔から人をだますと言われている狐と関連していると思われているんだ。
昔のお話や伝説には、変な嫁入りの行列のお話もたくさん出てくるよ。でも、この「狐の嫁入り」は昔だけの話じゃなくて、今の時代にも、これに関連したお祭りや行事が日本の色んな場所でやっているんだよ。これは、古くからの伝統や文化を大切にし続けているからなんだね。
「狐の嫁入り」の使い方
「狐の嫁入り」の例文
- 天気予報では今日は一日中晴れだと言っていたので、洗濯物を干してきたけれど、こんなに晴れているのに雨が降るとは思わなかった。狐の嫁入りだ。
- 出掛けようとしたところで、雨が降ってきたけれど、きっと狐の嫁入りなのでこのまま出発することにしよう。
- とても天気がいいので、子供と散歩へ出かけたけれど、急に雨が降ってきて雨宿りをすることにした。おそらく狐の嫁入りだろう。
「狐の嫁入り」の文学作品などの用例
陽光がさしてゐて薄い雨が降ると、狐の嫁入りだ、狐の嫁入りだと、なんのわけか知らないが、子供たちは地べたに腹んばいになって、地上を透して見ようとした。(長谷川時雨の春宵戯語より)
まとめ
狐火という言葉を、初めて耳にしたのではないでしょうか。
とても不思議な現象が起こるという言い伝えがあるのですね。
日が照っているのに、雨が降るという狐の嫁入りも、不思議なことのように思えてしまうのではないでしょうか。
①は狐火がたくさん続いて、まるで嫁入りの行列の提灯のように見える現象を指している。そして、②は太陽が照っている明るい日にもかかわらず雨が降る特殊な天気を表しているんだ。