【ことわざ】
九牛の一毛
【読み方】
きゅうぎゅうのいちもう
【意味】
多数のうち、きわめて少ない部分の事。また、たくさんの物事のうち比較にならないほどつまらない小さな事。些細な事。
【語源・由来】
中国南北朝時代南朝梁の皇族・昭明太子によって編纂された詩文集『文選』にて、中国前漢時代の歴史家・司馬遷のことを記した『報任少卿書』より。
司馬遷が友人の任安に宛てた手紙に「たとい僕、法に伏し誅を受くるも、九牛の一毛を亡うが若し(私が罪によって殺されたとしても、それは九牛が一毛を失った程度のこと)」という記述があった事から。
「九牛」の「九」は具体的な数字ではなく、数が多いという意味で、多くの牛の中のたった一本の毛という意味から。
【類義語】
・四海の一滴
・滄海の一粟
・大海の一粟
・大海の一滴
【英語訳】
・mere fraction
・drop in the bucket
「生まれたての赤ちゃんの手は本当に小さくて、まるで九牛の一毛のようだった」などと、その物自体の見た目が小さいという意味で使うのは、誤りですので注意が必要です。
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「九牛の一毛」の使い方

聞いてよ!最近僕はこのゲームソフトに嵌っているんだ。

今日は随分と上機嫌ね。ゲームソフトってどれも同じなんじゃないの?

世の中にはものすごい数のゲームソフトが発売されているけど、これほどまで僕が気に入ったのは九牛の一毛だよ。

ゲームに対する情熱がものすごいわね。ある意味、羨ましいわ。
「九牛の一毛」の例文
- 数多くの女性と出会ってきたけれど、君ほど話の合う女性は九牛の一毛だよ。
- そんな九牛の一毛のようなことで、いつまでもくよくよ悩んでいるのは良くないと思うよ。
- このお肉は、九牛の一毛ほどしか取れない貴重な部位であり、大変高級である。
- そこら中を探しまわっても、二人の意見が合致する物件は九牛の一毛ほどしかなかった。