「九仞の功を一簣に虧く」の意味(語源由来・出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
九仞の功を一簣に虧く
【読み方】
きゅうじんのこうをいっきにかく
【意味】
事が今にも成就しようとして最後のわずかな油断のために失敗するたとえ。
長い距離を走ってきて、最後の最後で躓いてしまうのは痛いわー。これは、最後まで気を抜かずにやり遂げることの大切さを教えてくれる言葉やね。
【語源・由来】
九仞の山を築くのに、最後に一杯の簣(もっこ)の土を欠いても完成しないことから。
【出典】
「書経」旅獒の「山を為(つく)ること九仞にして、功を一簣に虧く」から。
【類義語】
・磯際で船を破る
・画竜点睛を欠く
・終身善を為し一言則ち之を破る
・千日の行屁一つ
・千日の行を一度に破る
・草履履き際で仕損じる
・百日の説法屁一つ
・仏作って魂入れず
・仏作って眼を入れず
・仏作っても開眼せねば木の切れも同然
・港口で難船
【英語訳】
・to fail one step short of great success
・to fall at the last hurdle
・expression meaning to fail one step short of great success
「九仞の功を一簣に虧く」の解説
「九仞の功を一簣に虧く」という言葉は、長い間続けてきた努力や成果が、最後の一歩で失敗してしまうことを指すんだ。
簡単に言うと、「大仕事が終わりかけているのに、最後のちょっとした部分でミスをして全てが台無しになる」という状況を表す言葉なんだよ。
具体的には、九仞は約30メートルの深さを意味し、一簣は約3メートルの長さの単位を意味するんだ。
このたとえから、ほとんど完成した大きな穴を掘っているところで、最後の一簣、つまりわずか3メートルだけで挫折や失敗をしてしまう状況を描写しているんだよ。
この言葉は、何事も最後まで気を緩めずに取り組む必要があることを教えてくれているよ。
「九仞の功を一簣に虧く」の使い方
「九仞の功を一簣に虧く」の例文
- せっかくここまで頑張ってきたのに、最後の最後で欠席だなんて九仞の功を一簣に虧くようなものだ。
- 頑張って描き上げた油絵に、最後うっかり水をかけてしまった。九仞の功を一簣に虧くとはこの事だ。
- 九仞の功を一簣に虧くとはこの事で、完成を待ちわびた周囲の皆もがっかりしている。