「木を見て森を見ず」の意味とは?(語源由来・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
木を見て森を見ず
【読み方】
きをみてもりをみず
【意味】
物事の一部や小さいことにばかり目がいって、本質や全体が見えていないこと。
これは、大きな視野を持つことの大切さを教えてくれる言葉やな。
【語源由来】
一本の木だけを注意して森の全体を見ないという、英語のことわざ「You cannot see the wood for the trees.」の訳。
【類義語】
・木を数えて林を忘れる
・金を攫む者は人を見ず
・鹿を追う者は山を見ず
・獣を逐う者は目に太山を見ず
【対義語】
・鹿を逐う者は兎を顧みず
【英語訳】
・You cannot see the wood for the trees.
「木を見て森を見ず」の解説
「木を見て森を見ず」っていう言葉は、西洋のことわざからきているんだよ。アメリカやイギリス、ドイツ、フランスなどの国々では、「木のために森が見えない」や「木が森を隠す」って言うんだ。
想像してみてね。森にはたくさんの木があるよね。もし、一本一本の木にばかり注意を払って、その色や形、大きさなどを見ていたら、森全体がどうなっているか、全体の風景はどうなっているかが見えなくなっちゃうよね。
それがこの言葉、「木を見て森を見ず」の意味なんだよ。つまり、小さい部分にばかり目を向けて大事な全体のことを見落とさないようにしようっていう教えなんだ。
でも、日本でいう「木を見て森を見ず」は、ちょっと違う意味があるんだ。それは「自分が一つのことに集中しすぎて、全体のことを見失ってしまう」っていう意味なんだよ。これは、自分の行動や考え方が大事な全体を見ることを阻んでしまっているということを教えてくれる言葉なんだよ。
この微妙な違いは、東洋と西洋での考え方や見方の違いを表しているんだよ。東洋人は一つ一つの事象に集中しすぎて、全体を見落としがちだけど、西洋人は全体を見ることに重点を置く傾向があるんだよ。
「木を見て森を見ず」の使い方
「木を見て森を見ず」の例文
- 何も分からず、経理だからといってただお金の動きを追っているだけじゃ、木を見て森を見ずだよ。
- 食べ放題のレストランにいって、最初にカレーライスばかり食べていたらお腹いっぱいにいなって、後から来たメインディッシュのハンバーグを残してしまった。木を見て森を見ずだった。
- この試合の彼の成績はイマイチだったが、彼の通算の成績を見るとどうってことない。木を見て森を見ずで批判をするのはどうかと思う。
- この部署の一人一人は優秀だが、チームとなると協調性に欠ける。リーダーは、木を見て森を見ずではいけない。
- その靴は確かにおしゃれだけど、木を見て森を見ずで、全体的なコーディネートはあまり良くない。
つまり、全体の視点を持つことの重要性を示しているんだ。