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「驕る平家は久しからず」の意味(出典・語源由来・類義語)
【ことわざ】
驕る平家は久しからず
【読み方】
おごるへいけはひさしからず
【意味】
栄華を極めて勝手なふるまいをする人は長くその身を保つことができない。
頭が大きくなって自分ばかりを考えてしまうと、結局は周りから離れられてしまって、長続きせんねんてな。このことわざ、偉くなっても謙虚さを忘れへんように、って教えてくれてるんやな。
【出典】
「平家物語」の書き出し部分「祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし」から。
【語源由来】
昔、天下を治めた平家が、貴族のまねをしてぜいたくな生活をしたので、早くほろんでしまったことから。
【類義語】
・自らおごるものは長からず
・驕る平家に二代なし
・驕る平家の運の末
・驕る平家は内より崩る
・驕る者久しからず
・栄枯盛衰
・盛者必衰
・月満つれば則ち虧く
・日中すれば昃き、月盈つれば食く
・盈つれば虧く
・物盛んなれば則ち衰う
・羅紈有る者は必ず麻蒯有り
「驕る平家は久しからず」の解説
この言葉は、昔の日本の話、「平家物語」から来てるんだ。この話の中に「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。」っていう一節があるの。これは「沙羅双樹の花が綺麗に咲いてもすぐに散ってしまうように、盛んになっても必ず衰える時がくるよ。だから、自慢してる人たちの栄光も長続きしないんだ、まるで春の夜の夢みたいにね」という意味だよ。
この一節が言っている「おごれる人」とは、平安時代末期に大きな権力を持っていた平清盛と彼の一族、平家のことを指しているんだ。彼らは国を独占し、貿易も握り、とても栄えていたよ。でも、清盛が突然亡くなった後、平家は衰えていき、最終的には滅んでしまったんだ。
この平家の出来事を表すために、「盛者必衰」や「おごれる人も久しからず」っていう表現が使われたんだね。そして、「おごれる人」の部分が「驕る平家」に変わって、今の「驕る平家は久しからず」っていうことわざが生まれたんだよ。
「驕る平家は久しからず」の使い方
「驕る平家は久しからず」の例文
- 鈴木くんは、自分が運動が得意だからといって、運動が苦手な子をからかっていた。だけど、次の運動会では足をひねってしまい、走れなくなった。まさに、驕る平家は久しからずだ。
- 去年優勝校の野球部が一回戦で負けてしまった。驕る平家は久しからずということで、去年勝ったからといって、練習をおこたっていたら勝てない。
- 勢いのある政権だったが、ここ数ヵ月の勢いにかげりが見えてきた。これは驕る平家は久しからずという事だろうか。目が離せない展開になってきた。
- 世界大会で優勝してからというもの、あの選手は態度が変わってしまった。サインや写真を求めるファンに対して冷たい態度を取ったり、暴言を吐いたりしているのだ。驕る平家は久しからずというが、あの選手はそのうち成績が悪くなるだろう。
- 成功した直後の企業は、驕る平家は久しからずと言われるように、謙虚で謙遜な姿勢を忘れず、常に改善と向上を目指す必要がある。
- 彼は、自分の地位を利用して周囲を見下していたが、その態度が仇となり役職を解かれた。驕る平家は久しからずということだ。
- 政治家が権力に翳りがちなのは、驕る平家は久しからずということわざが示すように、選挙での成功によって自信過剰になり、腐敗や不正に走りがちだからである。
- あなたは才能があるので、成功を手に入れたら驕る平家は久しからずということわざを心に刻んで、謙虚な姿勢を保ち続けるようにしましょう。
「驕る平家は久しからず」の文学作品などの用例
時は治承の春、世は平家の盛、そも天喜、康平の以来九十年の春秋、都も鄙も打靡きし源氏の白旗も、保元平治の二度の戦を都の名殘に、脆くも武門の哀れを東海の隅に止めしより、六十余州に到らぬ隈無き平家の權勢、驕る者久しからずとは驕れるもの如何で知るべき。(高山樗牛の滝口入道より)
「驕る平家は久しからず」を英語で言うと?
「驕る平家は久しからず」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
The morning sun never lasts a day.
- 意味:朝日の輝きは一日は続かない。