【ことわざ】
渡りに船
【読み方】
わたりにふね
【意味】
・困っている状況(じょうきょう)の時に、思いもかけない助けがあること。
・望んでいるものが、都合(つごう)よく得られること。
【語源・由来】
仏教の経典(きょうてん)「法華経(ほけきょう)」に含まれる「薬王品(やくおうぼん)」にある「渡りに船を得たるが如く(わたりにふねをえたるがごとく)」向こう岸に渡ろうとしていたとき、都合よく船が置いてあったことに由来します。
【類義語】
・得手に帆を揚げる(えてにほをあげる)
・地獄で仏に会ったよう(じごくでほとけにあったよう)
・日照りに雨(ひでりにあめ)
・大海に木片(たいかいのもくへん)
【英語訳】
・windfall(風のせいで落ちた果物のこと:思いがけないさずかり物)
・godsend(思いがけない幸運)
・Your coming is a godsend.(幸運にも君がきてくれた。)
・It’s a godsend like a finding a ship when someone needs to cross a river.
法華経は大乗仏教(だいじょうぶっきょう)の教科書のようなものです。
仏(ほとけ)さまの教えは大乗仏教としてインドから中国、日本の方に広がりました。また小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)は東南アジアへ広がりました。ことわざには経典に由来するものが多くあります。
仏(ほとけ)さまの教えは大乗仏教としてインドから中国、日本の方に広がりました。また小乗仏教(しょうじょうぶっきょう)は東南アジアへ広がりました。ことわざには経典に由来するものが多くあります。
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「渡りに船」の使い方
あー、助かった。
たくさんの資料!運ぶの大変だったでしょ。
たまたま台車があったんだ。
渡りに船ってこのことね。
「渡りに船」の例文
- 渡りに船と思ってお願いしました。
- これが渡りに船ということです。
- 渡りに船とはよく言ったものだ。
- 渡りに船とはいかないよ。
「渡りに船」は「渡りに舟」とも書きます。「船」は大型のもの、「舟」は手漕(てこ)ぎの小さなものをさします。語源からすると「舟」ほうがより適切な表現なのかもしれません。