【故事成語・ことわざ】
和して同ぜず
「同ぜず」は「同せず」ともいう。
【読み方】
わしてどうぜず
【意味】
人と争わず仲良くするが、自分の意見はしっかり守っていてむやみに人に同調したりしないという意味。
【語源・由来】
「論語」「子路」から。「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」君子は人と協調するが、安易に同調したり雷同したりすることはない。主体的に人とつき合うべきであるという言葉。
【類義語】
・君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず
【対義語】
・同じて和せず
【英語訳】
One must draw the line somewhere.
harmonize but not agree (harmonise)
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「和して同ぜず」の使い方

いつもともこちゃんは僕に「勉強しなさい」とか「宿題は終わったの?」とか言うから意地悪なのか、僕が嫌いなんじゃないかと思ったこともあったんだけど、違ったんだね。あっ、僕は今も昔もともこちゃんは大事な友人だと思っているよ。

ええー。そんなことを思っていたの?

そうなんだ。ごめんね。今日、国語で和して同ぜずという言葉を習って、ともこちゃんの心を知ったんだ。これからも仲良くしようね。

そうよ。健太くんとは心の友だから、健太くんのために、間違いに気づいてもらおうと思って言っていたのよ。
「和して同ぜず」の例文
- 和して同ぜずという言葉があるように、僕はこの会社が好きだから、会社の存続のためにその企画に反対する。
- 彼は、和して同ぜずという言葉のような人で、僕が悪いことをしたときはちゃんと諫めてくれるし、うれしいときは一緒に喜んでくれるかけがえのない友である。
- 僕は、この店が長く続いてほしいと思っているので、和して同ぜずの精神で、おいしくない時はそう伝える。
- 父も母も、和して同ぜずという言葉のように、相手の悪いところは、はっきり伝え、そして伝えられた方はそれを真摯に受け止め、とてもいい関係を築いている。
- 和して同ぜずという言葉が好きだし、そうなりたいが、同ぜずを貫くことでいじめられることが怖いとも思う。