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「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の意味(語源由来・出典・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
過ぎたるは猶及ばざるが如し
【読み方】
すぎたるはなおおよばざるがごとし
【意味】
物事をやりすぎることは、足りないことと同じようによくない。過不足なく、ほどほどがちょうどいいというたとえ。
例えば、食事や勉強も、やりすぎたら体を壊したり、頭がパンクしたりするかもしれへんな。これは、「ほどほどが一番」ってことを教えてくれることわざやで。
【語源・由来】
孔子が二人の弟子である子貢が、同じ弟子である、子張・師と、子夏・商のどちらが優れているか孔子に尋ねた時に、「師はほどよさを越えているし、商は少し及ばない。過ぎているのは及ばないのと同じであり、どちらもほどよさがなくてよくない」と言ったとされる。
【出典】
(論語・先進)
【類義語】
・寵愛昂じて尼になす
・一つ余って大津へ戻る
・分別過ぐれば愚に返る
・薬も過ぎれば毒となる
・彩ずる仏の鼻を欠く
【対義語】
・念には念を入れよ
【英語訳】
・More than enough is too much.(十分以上はあり過ぎ)
・Too much water drowned the miller.(大量の水で(水車)粉屋が溺れた)
・Less is more.(少なすぎるのは多すぎるのと同じだ)
・Too much is as bad as too little.(多すぎるのは少なすぎるのと同じくらい悪い)
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の解説
この言葉、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というのはね、何事もやり過ぎるのは良くないっていうことを表しているんだよ。ちょうど良い量や程度が大切っていう意味なんだ。
たとえば、勉強するのはいいことだけど、一日中ずっと勉強して遊ぶ時間が全くないのは、やり過ぎだよね。それは、全く勉強しないのと同じくらい良くないことなんだ。
また、食べ物も同じで、たくさん食べるのは体に良くないけど、全く食べないのも体に悪いんだよ。だから、食べる量もちょうど良い程度が大事なんだね。
このことわざは、中国の孔子が言った言葉で、何事も中庸(ちゅうよう)が大切だって教えてくれるんだ。中庸っていうのは、物事を適度に行うことなんだよ。だから、何事も程よくすることが大事だっていうことを教えてくれる言葉なんだね。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の使い方
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の例文
- 健康にいいからといって、体を壊すまで運動をしては、過ぎたるは猶及ばざるが如しだ。
- 勉強もほどほどにしておきなさい。過ぎたるは猶及ばざるが如しと父に言われた。
- 母は祖母に、あまり叱りすぎるのは良くない。過ぎたるは猶及ばざるが如しよ。と注意されていた。
- 過ぎたるは猶及ばざるが如しというが、程度を過ぎることは、足りないのと同じでよくない。何事もほどほどが一番いいんだよ。
- 非は相手にあるけれど、過ぎたるは猶及ばざるが如しというから、あまり追い詰めないでおこう。
- 兄はレギュラーに選ばれるか不安で、遅くまで練習をしていたけれど、過ぎたるは猶及ばざるが如しと母に言われていた。
【注意!】間違った例文
❌「過ぎたるは猶及ばざるが如し。今となっては手遅れだ。」
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」の文学作品などの用例
どうも飲みすぎる食べすぎる、禁酒絶食はとても出来ないが、せめて節酒節食したい、しなければならない。いかなる場合でもいかなる事物でも、過ぎたるは及ばざるに如かず、好物に対して殊に然り。(種田山頭火の行乞記より)
つまり、適度な範囲を超えてしまうと、その行為や状態は反対に不都合を引き起こす可能性があるという警告なんだ。