【ことわざ】
帯に短し襷に長し
【読み方】
おびにみじかしたすきにながし
【意味】
物事が中途半端で役に立たないこと。
【語源・由来】
布が帯にするには短く、襷にするには長すぎるということ。襷というのは、和服を着ている時、手を自由に動かせるように、そでをたくしあげるのに使うひも。肩から脇の下に通し、背中で十字になるようにして結ぶ。
【類義語】
・帯に短し回しに長し
・帯に短し褌に長し
・次郎にも太郎にも足りぬ
・褌には短し手拭いには長し
【英語訳】
・It is good for neither one thing nor the other.
・Two is too many, one is not enough.
・Too many chiefs and not enough Indians.
・Too much for one, and not enough for two, like the Walsall man’s goose.
「帯に短し襷に長し」の使い方
「帯に短し襷に長し」の例文
- プラスドライバーの手持ちが2本しかないときに限って、帯に短し襷に長しで、どちらもネジの頭にぴったり合わなくて困った。
- FXでシステムトレードをやろうと思うが、帯に短し襷に長しで自分が求めているソフトがなかなか見つからない。
- デートにいく服を選んでいたら、デザインはかわいいけれど小さすぎたり、大きさは合うけれど色がいまいちだったり。どれも、帯に短し襷に長しだなぁ。
- 今度の映画のロケ地に使うカフェを探しているが、候補はどれも帯に短し襷に長しで、映画のイメージにしっくりこない。
- 社会の授業で使いたい資料が帯に短し襷に長しで、どれも出来があまり良くないため、それならばと自分で資料を作成した。
【注意!】間違った例文
❌「健太くんは、帯に短し襷に長しで、何をやってもだめだねぇ。」
「帯に短し襷に長し」の文学作品などの用例
「お前とは年が違いすぎるが亭主を欲しがってるということだから、話をしてみたら円太郎さんなんかと断られてしまった」面白そうに円朝は笑った。ヤレヤレ。あのデクデクお松に断られりゃ世話ァねえ。嘲るような笑いがおのずと円太郎も口もとへうかんできた。「それに新内のお舟。手踊りのお京。手品の春之助。いろいろ訊いてみたけれど、帯に短し襷に長しでねエ」(正岡容の円太郎馬車より)