「転ばぬ先の杖」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
転ばぬ先の杖
【読み方】
ころばぬさきのつえ
【意味】
何かあっても困らないように、しっかり用意しておくことが大切だということ。
【語源由来】
転んでから、杖をついても意味がない。転ぶ前に、杖を持っておくようにということから。
【類義語】
・石橋を叩いて渡る
・遠慮なければ近憂あり
・後悔先に立たず
・事を事とすればすなわちそれ備えあり
・備えあれば憂いなし
・遠き慮りなければ必ず近き憂えあり
・跳ぶ前に見よ
・濡れぬ先の傘
・念には念を入れよ
・降らぬ先の傘
・良いうちから養生
・用心に怪我なし
・用心には網を張れ
・用心は前にあり
・予防は治療に勝る
【対義語】
・渇して井を穿つ
・泥棒を捕らえて縄を綯う
・盗人を見て縄を綯う
「転ばぬ先の杖」の解説
「転ばぬ先の杖」っていうことわざは、事が起こる前に、先手を打って準備をすることが大切だという意味があるんだよ。
「転ばぬ」っていうのは、「転ぶ」の否定形で、「転ばない」っていう意味だよ。「先」っていうのは、「その前に」っていう意味だから、一緒に考えると「転ばないように、その前に」っていう意味になるね。
だから、このことわざは、「もしもの時に備えて、先に杖(つえ)を持っておけば、転ぶことを防げるよ」と教えてくれるんだ。つまり、何か困ったことが起こる前に、ちゃんと準備をしておくことが大事だっていうことを伝えているんだよ。
例えばね、遠足に行く前に、雨が降ったらどうしようと考えて、雨具を準備しておく。これが「転ばぬ先の杖」の考え方に当てはまるよ。つまり、困ったことが起こる可能性があるときには、事前に準備や対策をしておくことが大事だっていう意味だね。
「転ばぬ先の杖」の使い方
「転ばぬ先の杖」の例文
- 転ばぬ先の杖と先人も言っていることだから、不安材料は摘み取っておくことにした。
- この部屋には、小さくて高価なものがたくさんあるから、転ばぬ先の杖で壊さないためにも掃除の前に片づけておこう。
- 天気予報は曇りだったけれども、空気から雨のにおいがしたので転ばぬ先の杖で傘を持っていったら、やはり降った。
- 転ばぬ先の杖で前もって準備して置いたら、準備が早すぎて、逆に忘れたので慎重すぎるのも考えものだなと思った。
- 転ばぬ先の杖というが、何かをするときは、失敗しないように前から準備しておくことが大切だ。
- 何事も最初は、転ばぬ先の杖で慎重が肝心だ。
「転ばぬ先の杖」を英語で言うと?
「転ばぬ先の杖」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Better safe than sorry.
- 直訳:残念がるよりも安全の方が良い。
- 意味:用心に越したことはない。
Good watch prevents misfortune.
- 直訳:良い時計は不幸を防ぐ。
- 意味:気をつけることで不幸が防げる。
Look before you leap.
- 直訳:跳ぶ前に見よ。
- 意味:行動をする前に起こりそうなことを考慮し、慎重になるべきだ。
Prevention is better than cure.
- 直訳:治療よりも予防が大切。
- 意味:問題が起こってから対応するより、事前に対策しておくことが大切だ。
Forewarned is forearmed.
- 直訳:事前の警告はあらかじめの備えになる。
- 意味:あらかじめ備えておくには、潜在的な問題を事前に把握することが大切だ。
A stitch in time saves nine.
- 直訳:時間内の一針がその後の九針を省く。
- 意味:物事は問題が小さなうちに早めに対策する方が良い。