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「亀の甲より年の功」の意味(語源由来・類義語・対義語)
【ことわざ】
亀の甲より年の功
【読み方】
かめのこうよりとしのこう
【意味】
長年かけて身につけた知恵や経験は、貴重であるということ。
亀の甲が頑丈やけど、それ以上に長い年月の経験が価値あるんやな。これは、経験を重んじる、経験が一番大事っていう教訓をくれるんやな。
【語源由来】
昔から亀は”万年”生きるといわれている。だが、いくら万年生きている亀の甲羅でも甲羅は甲羅の価値しかない。しかし、亀と違い80年程度しかない人間の人生だが、その歳月の中で培ってきた知恵や経験は何物にも代えがたい価値があると言う事をたとえている。ちなみに、亀の”甲”と年の”功”は音をかけていると言われている。
【類義語】
・医者と坊主は年寄りがよい
・習うより慣れろ
・烏賊の甲より年の功
・医者と味噌は古いほどよい
・一日の長
・馬に道をまかす
・老いたる馬は道を忘れず
・蟹の甲より年の功
・経験は学問にまさる
・松笠よりも年嵩
・無駄に鳥居の数をくぐらぬ
・老馬の智
【対義語】
・騏驎も老いては駑馬に劣る
・松傘より年嵩
「亀の甲より年の功」の解説
「亀の甲より年の功」っていうことわざの由来は、長い時間と経験が大切だという教えから来ているんだよ。
本当の書き方は「亀の甲より年の劫」なんだ。この「劫」っていう言葉はすごく長い時間を意味していて、「甲」は亀の甲羅のことを指しているんだ。「亀の甲」と「年の劫」は音が同じだから、それをかけてこのことわざができたんだよ。
みんなも知ってる通り、亀はすごく長生きすると言われているよね。それに比べると、人間の生涯、たとえば80年くらいは短い時間に感じるかもしれないけど、その間に経験したことから得た知識や技術はすごく大切なものだよ、という意味が込められているんだ。
だから、このことわざは、「長い時間をかけて学んだ経験や知識は、短期間で得られるものよりも価値があるよ」と教えてくれるんだね。年長者が持っている経験や知識を大切にすることが大事だよ、っていう教えが含まれているんだよ。
「亀の甲より年の功」の使い方
「亀の甲より年の功」の例文
- 祖父は時々ためになる話をしてくれる。さすが亀の甲より年の功である。
- 亀の甲より年の功で、お母さんよりもおばあちゃんの方が、料理が上手だ。
- 泣きやまない赤ちゃんをおばあちゃんが抱っこしたら、ぴたりと泣きやんだ。さすが、亀の甲より年の功だね。
- 教師である父は、ぼくの知らないことをたくさん知っている。さすが亀の甲より年の功だ。
- 亀の甲より年の功というが、長年かけて身につけた経験や知恵は値打ちがあり、尊いものだ。
「亀の甲より年の功」の文学作品などの用例
亀の甲より年の功と云うことがあるだろう。こんな賤しい商売はしているが、まあ年長者の云う事だから、参考に聞くがいい。青年は情の時代だ。おれも覚がある。情の時代には失敗するもんだ。(夏目漱石の坑夫より)
「亀の甲より年の功」を英語で言うと?
「亀の甲より年の功」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Age and experience teach wisdom.
- 直訳:年齢と経験が英知を教える。
The older, the wiser.
- 直訳:年上ほど賢い。
- 意味:長年の経験は貴重である。
Years know more than books.
- 直訳:年齢は本以上のものを知っている。
- 意味:長年の経験は貴重である。
Experience is the best teacher.
- 直訳:経験こそ最良の先生だ。
- 意味:経験が一番大切だ。
一口メモ:お年寄りのことわざの例
寄る年波には勝てぬ
年をとることからは逃れられないということ。
年寄りの冷や水
高齢者なのに不相応な、危ないことや差し出た振る舞いをする事。自分の年齢も考えずに無茶をすることは健康に良くないという事。
老いたる馬は道を忘れず
年を取って経験豊かな人は、やるべきことがよくわかっているということ。
つまり、経験に勝る教訓はないということを表しているんだ。