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「帯に短し襷に長し」の意味(語源由来・類義語・対義語・英語訳)
【ことわざ】
帯に短し襷に長し
【読み方】
おびにみじかしたすきにながし
【意味】
どちらつかずで、中途半端で、何の役にも立たないたとえ。
適度なところを逃して、どっちつかず、中途半端になっちゃったってわけや。うまく調節することの大切さを教えてくれてる言葉やで。
【語源由来】
帯にしようとすると短すぎるし、たすきにするには長すぎるので、どちらの役にも立たないことから。
【類義語】
・杓子は耳かきにならず
・長持ちは枕にならず
・帯に短し回しに長し
・帯に短し褌に長し
・次郎にも太郎にも足りぬ
・褌には短し手拭いには長し
【対義語】
・大は小を兼ねる
【英語訳】
・It is good for neither one thing nor the other.
・Two is too many, one is not enough.
・Too many chiefs and not enough Indians.
・Too much for one, and not enough for two, like the Walsall man’s goose.
「帯に短し襷に長し」の解説
「帯に短し襷に長し」っていうことわざは、微妙な長さの布があって、それがちょうどいい長さの帯にするには短すぎて、でも肩からかける襷にするには長すぎる、っていう困った状態から来ているんだよ。
帯っていうのは、着物を着るときに、お腹の周りに巻いて結ぶものなんだ。それに対して、襷(たすき)っていうのは、肩から斜めにかけて背中で結ぶもので、手を自由に使えるようにするために使われるんだよ。
だから、このことわざは、布が帯にするには短すぎて、襷にするには長すぎる、つまりどちらにも使えない、中途半端な状態を表しているんだ。
このことわざを使って、人や物事がどこにもフィットしない、中途半端な状態を表現することが多いんだよ。例えば、ある仕事をするには経験が足りなすぎて、でも新人に戻るには経験がありすぎる、みたいな状況を指すこともあるんだよ。
「帯に短し襷に長し」の使い方
「帯に短し襷に長し」の例文
- プラスドライバーの手持ちが2本しかないときに限って、帯に短し襷に長しで、どちらもネジの頭にぴったり合わなくて困った。
- 母が編んでくれたマフラーは、帯に短し襷に長しで、ぼくにも兄にも大きさが合わない。
- この部屋は、1人暮らしには広すぎるし2人暮らしには少し狭く、帯に短し襷に長しだった。
- 彼の提案は古い方法と新しい方法の折衷案だったが、どちらにも満足できず、帯に短し襷に長しと言われてしまった。
- デートにいく服を選んでいたら、デザインはかわいいけれど小さすぎたり、大きさは合うけれど色がいまいちだったり。どれも、帯に短し襷に長しだなぁ。
- 今度の映画のロケ地に使うカフェを探しているが、候補はどれも帯に短し襷に長しで、映画のイメージにしっくりこない。
- 社会の授業で使いたい資料が帯に短し襷に長しで、どれも出来があまり良くないため、それならばと自分で資料を作成した。
- AチームとBチームの中間的な意見を取り入れた新商品は、双方の良い点を活かしきれず、結局帯に短し襷に長しという結果になった。
【注意!】間違った例文
❌「健太くんは、帯に短し襷に長しで、何をやってもだめだねぇ。」
「帯に短し襷に長し」の文学作品などの用例
「お前とは年が違いすぎるが亭主を欲しがってるということだから、話をしてみたら円太郎さんなんかと断られてしまった」面白そうに円朝は笑った。ヤレヤレ。あのデクデクお松に断られりゃ世話ァねえ。嘲るような笑いがおのずと円太郎も口もとへうかんできた。「それに新内のお舟。手踊りのお京。手品の春之助。いろいろ訊いてみたけれど、帯に短し襷に長しでねエ」(正岡容の円太郎馬車より)
つまり、中途半端で、うまく適応できない状況を描いているんだよ。