薊の花も一盛り(あざみのはなもひとさかり)
醜い女性でも、年頃になれば、魅力が出るものであるということ。そばの花も一盛り。
いずれ菖蒲か杜若(いずれあやめかかきつばた)
どちらも優れていて甲乙つけにくいこと。
鬼も十八番茶も出花(おにもじゅうはちばんちゃもでばな)
どんなものにも、その魅力がいちばん発揮される時期があるということ。女性は誰でも年ごろになると、色気や魅力が出てくるというたとえ。
傾国(けいこく)
絶世の美女のたとえ。一目見ただけで、君主がその美しさに迷って国政をないがしろにし、国を滅ぼしてしまう意味から。
傾城(けいせい)
絶世の美女。また、遊女のこと。
立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花(たてばしゃくやくすわればぼたんあるくすがたはゆりのはな)
女性の容姿や立ち振る舞いなどの美しさを、美人の姿や振る舞いを花にたとえて形容する言葉。
卵に目鼻(たまごにめはな)
色白でかわいらしい顔立ちのことをいい、主に、女性や子供についていう。
掃き溜めに鶴(はきだめにつる)
その場に似合わないような美しい人や優れた人がいるたとえ。
花は桜木人は武士(はなはさくらぎひとはぶし)
花の中で最も優れているのが桜であり、人間では武士だということ。桜の散り際の見事さに武士の死に際の潔いことを重ねたことば。
花も実もある(はなもみもある)
花が咲いているように外見が見事で、実がなっているように内容も充実していること。道理にかなうとともに人間味のある扱いや、筋は通しながら人情もわきまえている人物の形容に使う。
柳は緑花は紅(やなぎはみどりはなはくれない)
美しい春景色の形容だが、それ以外に緑の柳や紅い花は当然のことであり、そこに人工ではない自然の真の姿があるといった意味を込めて使う。また、物事はさまざまに異なっているということのたとえ。
夜目遠目笠の内(よめとおめかさのうち)
女性は夜の暗がりで見るとき、遠くから見るとき、笠かぶった顔をのぞいて見るときなどは、はっきりと見えないため実際より美しく見えるということ。
柳眉を逆立てる(りゅうびをさかだてる)
とても美しい人が、怒って眉をつりあげていることのたとえ。
両手に花(りょうてにはな)
すばらしいものを二つ同時に手に入れることのたとえ。また、一人の男性が二人の女性を独り占めにしていることのたとえ。