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【花は桜木人は武士】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語・英語訳)

花は桜木人は武士

「花は桜木人は武士」の意味(語源由来・類義語・英語訳)

意味
【ことわざ】
花は桜木人は武士

「花は桜木、人は武士」と区切って読む。

【読み方】
はなはさくらぎひとはぶし

【意味】
花の中で最も優れているのが桜であり、人間では武士だということ。桜の散り際の見事さに武士の死に際の潔いことを重ねたことば。

ことわざ博士
「花は桜木、人は武士」という言葉は、花の中で最も美しいとされる桜と、人の中で最も尊敬されるべき存在とされる武士を比較しているんだよ。

この言葉は、潔さや優れた美徳を持つ人々を高く評価する日本の伝統的な価値観を表しているんだね。

助手ねこ
へぇ〜、それはかっこいいなあ。桜ってほんまに美しいし、その咲き誇る姿は見ていて心が洗われる感じやもんな。それに武士って言うたら、正義感が強くて、潔くて、いざというときは身をもって主君や民を守る、そんなイメージがあるわ。

花で言うたら桜みたいな存在ってことか。なんか、心が引き締まるような話やね。

【語源・由来】
「花は桜木 人は武士 柱は檜 魚は鯛 小袖はもみじ 花はみよしの」「一休宗純」の言葉と言われている。

【類義語】
・木は檜の木人は武士
・花はみ吉野人は武士

【英語訳】
The cherry among flowers, the samurai among men.

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「花は桜木人は武士」の解説

カンタン!解説
解説

「花は桜木人は武士」という言葉は、日本の伝統的な美意識や価値観を表す言葉だね。この言葉は、「花の中で最も美しいのは桜であり、人の中で最も尊いのは武士である」という意味を持っているよ。桜はその儚い美しさで知られ、日本では古来より特別な愛情をもって見られてきた。桜の花は美しく、華やかで、しかも散り際の美も評価される。それは潔く、短い生涯を全うする姿が、武士の理想とされる「潔く生きる」姿勢と重なるからだね。

この言葉には、外見だけでなく内面も重要視する日本の精神が込められていると言えるよ。武士に求められるのは、勇敢さや忠誠心などの内面の美しさ。つまり、「花は桜木人は武士」という言葉は、美しさだけではなく、内面の強さや品格も大切にするという日本独特の価値観を伝えているんだ。

この表現は、特定の物事や人物を評価する際の基準を示しているとも言えるね。桜のように儚くも美しい存在、武士のように潔く勇敢な生き方を尊ぶという考えが、日本文化の根底にあるんだよ。

「花は桜木人は武士」の使い方

ともこ
花は桜木人は武士というように、戦争中は、戦地で命散ることがすばらしいことと思われていたそうよ。
健太
そんな時代に生まれなくてよかった。生まれてよかった、生きていてよかったと思える平和な時代の子供で良かった。
ともこ
ただ生きるだけじゃなく、平和な時代に生まれた子供として、平和な時代を次の世代に引き継いでいかないといけないわ。
健太
そうだね、それは大事な使命だよね。
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「花は桜木人は武士」の例文

例文
  1. 花は桜木人は武士というけれど、先日、政治資金問題で話題になった政治家は、記憶にございませんの一辺倒で格好悪かったので、桜木の如く、武士の出処進退も潔くありたい。
  2. 花は桜木人は武士という言葉のように、あの大企業の社長は、その座に固執することなく、潔く後継者に明け渡した。
  3. 花は桜木人は武士といって潔さをたたえた言葉があるけれど、あの時代の人の命は花弁のようにはかなく、紙よりも軽い命だった。
  4. 花は桜木人は武士という言葉があるけれど、空手の試合では、勝った方も負けた方も潔く、ただ静かにガッツポーズも悔し泣きもしないから格好いい。
  5. 花は桜木人は武士という言葉のように、祖父は自分の体の限界を悟り、延命治療を望まず、潔く来るべきその瞬間を受け入れた。
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「花は桜木人は武士」を深掘り

「花は桜木、人は武士」ということわざは、日本文化の中で、サクラの花が花の中で最も尊ばれる存在であり、武士が人々の中で最も価値のある存在であるという意味を持っています。戦争世代の日本人はこの言葉を度々耳にし、それが日本の国民精神や大和魂を象徴するものとされていました。

この言葉は、サクラの美しさや短い命、そして武士の高潔さやその生き様を両方称賛するものとして解釈されることが多いです。例として、「仮名手本忠臣蔵」という江戸時代の演劇にもこの言葉が用いられており、商人の天河屋が武士のような高い義心を持っていることを示す場面で使われています。これにより、この言葉が江戸時代には既に人々に広く知られていたことが伺えます。

さらに、この言葉の背景には、歴史的な階級制度、特に江戸時代の「士農工商」が影響しています。この階級制度では、武士が最上位に位置し、それ以下に農民、職人、商人が続く順番でした。この階級の中で武士が最も高く位置づけられていたため、「人は武士」という表現が生まれたのでしょう。

しかし、時代が下ると、この言葉は軍国主義の背景のもとで新たな意味合いを持つようになりました。サクラの花は、儚くも美しく散ることから、命を捧げる軍人や特攻隊員たちの精神や姿勢を象徴するものとして解釈されました。これは特に第二次世界大戦中に顕著で、多くの軍歌などでもサクラを題材にした歌詞が見受けられます。

しかしながら、本居宣長の和歌や日本の古典文学に見るサクラの詠みは、単に美しいものとして詠まれることが多く、戦争や死を連想させるような意味合いは含まれていませんでした。サクラの花が長く咲くことを願う詩や歌は、日本の農耕文化や四季の移り変わりを愛でる文化の表れであり、戦争とは無縁の平和な時代の心情を反映しています。

最後に、サクラは日本の春を代表する花であり、古くから人々の生活や祭りに密接に関わってきました。イネの豊作を願う神の花として、また四季の中で春の訪れを告げる花として、日本人とサクラの関係は非常に深いものとなっています。

参考文献
植物ことわざ事典 | 足田 輝一


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