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【溺れる者は藁をも掴む】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語・対義語・英語訳)

溺れる者は藁をも掴む

「溺れる者は藁をも掴む」の意味とは?(語源由来・類義語・対義語・英語訳)

意味

【ことわざ】
溺れる者は藁をも掴む

【読み方】
おぼれるものはわらをもつかむ

【意味】
とても苦しんだり、困っていたりする人は、どんなに頼りないものにもすがりつき、救いを求めることのたとえ。

「藁」=ここでは、軽くて弱々しいもののたとえ。
ことわざ博士
「溺れる者は藁をも掴む」ということわざは、非常に困った状況に陥ったとき、本来なら役に立たないものにでも必死に頼ろうとする、という意味があるんだよ。
助手ねこ
つまり、「困ってるときは何でも頼りにしようとする」ってことやな。普通はあんまり頼りにならん藁でも、溺れてるときはそれさえも救いに見えるんやな。

これは、どんな困難でも、絶望せずに何かしらの希望を見つけてがんばり続けることの大切さを教えてくれる言葉やな。

【語源由来】
水中でおぼれているひとは、藁のような浮力の足りないものでも、つかんで助かろうとすることが由来。

【類義語】
・今際の念仏誰でも唱える
・恐ろしい時の神頼み
・悲しい時の神祈り
・叶わぬ時の神頼み
・苦しい時の神頼み
・困った時の神頼み
・死にがけの念仏
・術なき時の神頼み
・切ない時の神頼み
・切ない時は茨も掴む
・人窮すれば天を呼ぶ
・藁にも縋る

【対義語】
・鷹は飢えても穂を摘まず

【英語訳】
・The danger past and God forgotten.(危険が過ぎると神は忘れ去られる)
・A drowning man will grasp at a straw.
・At the time of an emergency, it depends anything.

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「溺れる者は藁をも掴む」の解説

カンタン!解説
解説

まず、「溺れる」というのは、水に落ちてしまって、息ができなくなることだね。それで、「藁」というのは、お米や麦の茎を切った残りの部分のことで、とっても軽くて、水に浮く力もほとんどないんだよ。

だから、水に落ちてしまって溺れてしまった人が、藁を掴んでも、その藁がその人を助けて、水面に浮かせてくれることは、ほとんど無理なんだ。

でも、このことわざは、そんな実際には役に立たない藁をも、溺れてしまった人は掴もうとする、ということを言っていて、これはつまり、ほんとうに困ってしまったときには、どんなに役に立たなそうなものでも、それに頼ろうとするという心情を表しているんだよ。

たとえば、試験の前日になって全然勉強していないとき、普段ならあまり信じないようなラッキーペンを使ってみる、とか、スポーツの試合で負けそうになったとき、普段あまり履かないラッキーソックスを履いてみる、なんてことも、「溺れる者は藁をも掴む」の例に当てはまるかもしれないね。

「溺れる者は藁をも掴む」の使い方

健太
あの時のぼくはとても困っていたんだ。
ともこ
だからといって、小さな子供にお願いするなんて。
健太
溺れる者は藁をも掴むというだろう。
ともこ
そういっても、あんなに小さな子供にバス代を借りようとするなんて信じられないわ。
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「溺れる者は藁をも掴む」の例文

例文
  1. テストで悪い点を取ってしまった太郎くんは、次のテストでいい点を取るために、怪しげな勉強法に頼ろうとした。まさに溺れる者は藁をも掴む状態だった。
  2. 夏休みの宿題が山ほど残っている。溺れる者は藁をも掴む気持ちで妹にまで手伝いをたのんだが、母にばれて怒られた。
  3. サトシくんはお金を落としてしまい、どんなに小さな金額でも拾おうと目を凝らして歩いた。まさに溺れる者は藁をも掴むという状態だ。
  4. このままじゃ会社が倒産してしまうかもしれない。溺れる者は藁をも掴む気持ちで、貧乏な祖父に融資のお願いをした。
  5. 溺れる者は藁をも掴むというけれど、なぜ頼りになりそうもない彼に相談しようと思ったのか、今では不思議で仕方がない。
  6. 会社の業績が悪化し、社長は手当たり次第に新しい事業に投資を始めた。まさに溺れる者は藁をも掴むという状況だ。
  7. 仕事で失敗が続いた彼は、やけになって怪しげな投資に手を出した。まさに溺れる者は藁をも掴む状態だった。
  8. 溺れる者は藁をも掴む思いで始めた仕事だったが、今では人手が足りないほど忙しい。

【注意!】間違った例文

❌「銀行にも断られてしまい、溺れる者は藁をも掴む思いで、あなたにお願いしにきました。」

直接本人にいうと、相手を「藁」ということになるので、使う時には注意が必要。

「溺れる者は藁をも掴む」の文学作品などの用例

「まあせっかく、殿にも御意がうごいたところ、今さら、御中止にもなれまいが、御病態を作って、藩のほうへも、延々のびのびにしておかれたがよろしゅうござるぞ。藩政御困窮の折ゆえ、溺れるもの藁をもつかむで、殿にも、僥倖ぎょうこうをのぞまれるのであろうが、心ある老臣方は、たださえお手許てもと不如意ふにょいなところへ、莫大な失費。そこもとが病態を作られれば、重役方は、かえって眉をひらこうというものでござる」(吉川英治の鬼より)


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