目次
「転ばぬ先の杖」とは
読み方・意味
- ことわざ:転ばぬ先の杖
- 読み方:ころばぬさきのつえ
- 意味:いざというときでも安心なように、用心して手を打っておくことのたとえ。また、そのために準備しておくもののこと。
「転ばぬ先の杖」とは、前もって用心していれば、失敗を防ぐことができるという意味のことわざです。
何かが起こる前に準備や対策をしておくことの大切さを説いており、災害対策や健康管理、仕事の計画など、さまざまな場面でこのことわざの精神が活かされています。
例えば、防災グッズを準備することや、健康診断を定期的に受けることなども「転ばぬ先の杖」といえるでしょう。
「転ばぬ先の杖」の語源・由来
「転ばぬ先の杖」の由来は、転んでしまってから杖を用意しても遅いという考え方にあります。
歩行を助ける杖は、転ぶ前に持っていればこそ役に立ちますが、転んでしまってからでは意味がない、ということから生まれました。
この考え方が転じて、人生においても事前の備えが重要であるという教訓となりました。
ことわざの出典としては、江戸時代の浄瑠璃(じょうるり)『伊賀越道中双六(いがごえどうちゅうすごろく)』に登場することが確認されており、当時からすでに広く知られていたことがわかります。
「転ばぬ先の杖」の使い方
「転ばぬ先の杖」の例文
- 地震が多い地域だから、非常食や水を用意しておくのは転ばぬ先の杖だね。
- 雨の予報がなくても、折りたたみ傘を持っておくのが転ばぬ先の杖だよ。
- 試験前日に焦らないように、早めに勉強を始めるのが転ばぬ先の杖だね。
- 遠足の日に予備の靴下を持っていくのは、転ばぬ先の杖として大事なことだよ。
- もしものためにスマホの充電器を持ち歩くのは、転ばぬ先の杖になるね。
- 新しい仕事を始める前に、しっかり準備をしておくことが転ばぬ先の杖だよ。
- 試合前に十分なストレッチをするのは、ケガを防ぐための転ばぬ先の杖だ。
- 将来のために貯金をしておくのは、まさに転ばぬ先の杖だね。
「転ばぬ先の杖」の類義語・似たことわざ
「転ばぬ先の杖」の対義語
- 渇して井を穿つ
- 泥棒を捕らえて縄を綯う
- 盗人を見て縄を綯う
- 捕らぬ狸の皮算用
「転ばぬ先の杖」の注意点
準備に時間や労力をかけすぎるあまり、実際の行動に移るのが遅くなることがあります。
状況によっては、ある程度のリスクを許容し、行動を優先することも大切です。
さらに、どんなに慎重に備えても、予測できない出来事は起こるものです。
準備だけに頼るのではなく、いざというときの対応力や問題解決能力を養うことも大切です。
「転ばぬ先の杖」の英語表現
Prevention is better than cure.
直訳: 予防は治療にまさる。
意味: 病気や問題が起こってから対処するよりも、あらかじめ予防する方が良いという意味のことわざ。健康管理やリスク対策の重要性を伝えるときによく使われる。
例文: Instead of waiting until you get sick, eat healthy and exercise. Prevention is better than cure.
(病気になってからではなく、健康的な食事と運動を心がけよう。予防は治療にまさる。)