「猩猩能く言えども禽獣を離れず」の意味(語源由来・出典)
【ことわざ】
猩猩能く言えども禽獣を離れず
【読み方】
しょうじょうよくいえどもきんじゅうをはなれず
【意味】
鳥、獣、人間の違いは礼儀を知っているかどうかで、礼儀を知らない人間はどれほど上手に話ができても鳥や獣と同じだということ。
話す能力だけでは人間の本質的な価値は示されないってことやね。人間としての品格や礼儀がなければ、ただの禽獣と同じってことを教えてくれる言葉や。話術だけでなく、礼儀や道徳も大切にすることの重要性を示してるんや。
【語源・由来】
猩猩は人間のことばを上手にはなすと言っても、結局獣にすぎないという意から。
【出典】
「礼記」
「猩猩能く言えども禽獣を離れず」の解説
「猩猩能く言えども禽獣を離れず」という言葉は、たとえうまく話ができても、礼儀や道徳を知らない人は、結局は動物と変わらないという意味を持っているんだよ。この表現は、言葉の能力だけではなく、人間としての品格や行動が重要であることを強調しているんだね。
「猩猩」(しょうじょう)は古代中国の伝説上の動物で、人に似ており、酒を飲み、人間の言葉を理解するとされていたんだ。しかし、この言葉は、猩猩がどんなに人間の言葉を話す能力があっても、結局は獣であることを指摘しているんだよ。
たとえば、人間が流暢に話す能力を持っていても、礼儀知らずであれば、その人の人間性を疑われるような状況が「猩猩能く言えども禽獣を離れず」と表現されることがあるんだ。このことわざは、言葉の能力だけではなく、人間としての振る舞いや礼儀、道徳が本当の人間性を形成するという教訓を含んでいるんだ。
「猩猩能く言えども禽獣を離れず」という言葉は、表面的な能力や知識よりも、内面の品格や道徳性が真の人間性を決定するというメッセージを伝えているんだね。言葉の力を持ちながら、礼儀や道徳を欠くことは、本当の意味での人間性に欠けることを示しているんだ。
「猩猩能く言えども禽獣を離れず」の使い方
「猩猩能く言えども禽獣を離れず」の例文
- 猩猩能く言えども禽獣を離れずというから、「道」がつく習い事で礼儀を学ぶ。
- 礼儀知らずは猩猩能く言えども禽獣を離れずだから、そんな人間は我が社にはいらない。
- 幼稚園受験を経験して、知識は豊富だがマナーを知らない猩猩能く言えども禽獣を離れずの子が多く困る。
- ビジネスマナーを知らないと、猩猩能く言えども禽獣を離れずと馬鹿にされる。
- 礼を重んじる国なので、礼儀を欠くと猩猩能く言えども禽獣を離れずと批判の対象になる。
単に話す能力があるだけではなく、人間としての道徳や礼儀が欠かせないという考えを示しているんだ。