「詩を作るより田を作れ」の意味(類義語・対義語)
【ことわざ】
詩を作るより田を作れ
しをつくるよりたをつくれ
【意味】
実生活の役に立たないことよりも、実利のあることに精を出したほうがいい。
詩よりもお米やな!現実に即した、目の前の仕事をちゃんとやらなアカンってことやね。お米はみんなのお腹を満たすけど、詩はお腹いっぱいにはできひんからな。
【類義語】
・碁を打つより田を打て
・将棋さすより襤褸をさせ
・念仏申すより田を作れ
・品作ろうより田を作れ
・座禅組むより肥やし汲め
・庭作るより田作れ
・粋が身を食う
【対義語】
・人はパンのみにて生くるものに非ず
「詩を作るより田を作れ」の解説
「詩を作るより田を作れ」ということわざは、文学的な趣味や芸術的な活動よりも、実際に生活に直接役立つ実務的な仕事をする方が良いという考えを表しているんだよ。
このことわざでは、「詩を作る」というのは、詩を書くことや芸術に関わる活動を指していて、これは美しいけれど実際の生活には直接役立たないことを意味しているんだね。一方で、「田を作る」というのは、農業を行い食料を生産することを指していて、これは人々の生活に必要な実用的な仕事を意味しているよ。
たとえば、詩を書くことは心を豊かにするけれど、それだけではお腹は満たせないよね。でも、田んぼで米を作ると、それは食べ物になって人々の生活に直接役立つんだ。
このことわざは、現実的で実用的な仕事の重要性を強調していて、特に生活に直接関わる仕事を優先するべきだという考えを表しているんだよ。美しいものを作ることも大切だけど、生活に必要なものを生産することの方がもっと重要だというメッセージが込められているんだね。
「詩を作るより田を作れ」の使い方
「詩を作るより田を作れ」の例文
- 道楽にふけっているドラ息子に、詩を作るより田を作れといいたい。
- 君の双肩にこの会社の命運がかかっているから、スマホのゲームはやめて詩を作るより田を作れ。
- 遊んでばかりいないで、詩を作るより田を作れ。お前に遺す財産は一円もないぞ。
- アイドルの尻を追いかけてばかりいないで、詩を作るより田を作れ。
- 詩を作るより田を作れと発破をかけるも、馬の耳に念仏だ。
「詩を作るより田を作れ」の文学作品などの用例
詩を作るより田を作れと云う。詩人にして産を成したものは古今を傾けて幾人もない。ことに文明の民は詩人の歌よりも詩人のおこないを愛する。(夏目漱石の虞美人草より)