「遅かりし由良之助」の意味(出典・類義語)
【ことわざ】
遅かりし由良之助
【読み方】
おそかりしゆらのすけ
【意味】
待ちかねたときや、時機に間に合わなかったときなどの、残念な気持ちをしゃれていうことば。
待ちに待ったことがようやく起きたけど、それが遅すぎてもう役に立たへん、とか、チャンスを逃してしまったっていう状況のことを指すんやな。これはタイミングの大切さを教えてくれる言葉やな。
【出典】
歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」の一場面で、大星由良之助の到着を待ちかねて切腹した塩谷判官が、遅れてかけつけた大星に言ったせりふから。
【類義語】
・後の祭り(あとのまつり)
・六日の菖蒲十日の菊(むいかのあやめとおかのきく)
「遅かりし由良之助」の解説
「遅かりし由良之助」っていうことわざはね、ちょっと待ち焦がれていたことが遅くて、それがうまくいかなかったときに使う言葉なんだよ。
このことわざは、歌舞伎のお芝居「仮名手本忠臣蔵」から来ていてね、そこに出てくる大星由良之助というキャラクターが、自分の大切な主君、塩冶判官のお腹を切る場面に遅れてしまう場面から来ているんだ。
だから、「遅かりし由良之助」っていうのは、待ち焦がれていたことが遅くて、それが結局うまくいかなかったとき、あるいは大事なタイミングを逃してしまったときに使うんだよ。例えば、テストの勉強をするのが遅くて、結果が思ったより良くなかったときなんかにも使えるよ。
「遅かりし由良之助」の使い方
「遅かりし由良之助」の例文
- 再度、先の二人がこの家を訪ねてくださいましたが、主人はまた出かけており、遅かりし由良之助でございました。
- 遅かりし由良之助、もう一か月も前に、私が狙っていた物件に買い手が付いたという事だった。
- 遅かりし由良之助、今から急いで行っても、もう間に合わないよ。
- 遅かりし由良之助、もう、採用する人が先週のうちに決まってしまって、社員の応募はしていないんですよ。
- 遅かりし由良之助、卒論の締め切りを君のために一時間遅らせたのに、間に合わなかったね。
「遅かりし由良之助」の文学作品などの用例
もう遅いぜ。内でこしらえた人は格別、店で買おうという人は、みんな七つ起きをして押掛けているくらいだ。今から行ったって間に合うめえ。お気の毒だがお熊ちゃん、遅かりし由良之助だぜ。(岡本綺堂の廿九日の牡丹餅より)