「麦秀の嘆」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
麦秀の嘆
【読み方】
ばくしゅうのたん
【意味】
生まれ育った国が滅びることを嘆くこと。
おお、そういう意味かいな。つまり、国や家族がなくなるっていうのは、すごく悲しいことやっていうことやな。麦が実るのを楽しみにしてたのに、それが叶わずに滅んでしまうって、すごく悲しいやろうな。
大切なものを失う悲しみを、この言葉で表してるんやね。
【出典】
「史記」
【故事】
中国古代、殷の紂王のおじである箕子が、国が滅びた後に旧都の跡を通った時、そこが麦畑になっているのを見て悲しんで作った麦秀の詩「麦秀でて漸漸たり、禾黍油油たり」による。
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「麦秀の嘆」の解説
カンタン!解説
「麦秀の嘆」というのは、「史記」の宋微子世家に出てくる、亡国の悲しみを表した言葉で、殷王朝の滅亡後に殷の一族である箕子が、かつての栄華を象徴する宮殿が破壊され、その跡地に麦が生い茂っているのを見て発した悲痛な詩から来ているんだ。
箕子は殷の王朝が滅び、かつての華やかな宮殿が荒れ果て、そこにただ麦が生えているのを見て、かつての栄光と現在の荒廃を痛感し、深い悲しみを感じたんだ。この「麦秀の嘆」は、その強い感情を表現したもので、かつての繁栄と現在の廃墟との対比から生じる悲しみと哀愁を象徴しているんだ。
この表現は、亡国の悲しみや、栄えある過去と悲惨な現在とのギャップを感じる心情を深く表しているんだよ。また、歴史の変遷や国家の興亡に対する感慨深い反省や警告も含んでいて、人々がその歴史や文化、そして失われたものに対して感じる深い感情を象徴しているんだね。
「麦秀の嘆」の使い方
この短歌は切ないね。
麦秀の嘆を歌ったものだからね。
だから悲しく切ない響きなんだね。
祖国がなくなるって辛いわよね。
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「麦秀の嘆」の例文
- 麦秀の嘆に暮れている場合ではない。この土地を奪い返し、母国を復興する。
- 戦争に負け、麦秀の嘆に泣き暮らす。
- 隣国に攻め込まれ、生まれ育った土地を破壊された上に奪われ麦秀の嘆に苦しむ。
- 祖国を失った健太くんは、麦秀の嘆で何もする気力がないようだ。
- 新型爆弾で祖国が地図上から消滅し、麦秀の嘆に涙が涸れるほど泣いた。
麦が実る時期に比喩されており、本来ならば豊かな収穫を迎えるべき時に、国が亡びるという悲劇を感じさせる言葉なんだ。