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【茨の中にも三年の辛抱】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語)

茨の中にも三年の辛抱

【ことわざ】
茨の中にも三年の辛抱

【読み方】
いばらのなかにもさんねんのしんぼう

【意味】
どんなに苦しい境遇でも、辛抱して続ければ、やがて報われるという教え。

ことわざ博士
「茨の中にも三年の辛抱」は、痛みや困難の多い状況にあっても、すぐにあきらめず耐え続ける大切さを表しているよ。
助手ねこ
仕事や修業、生活の立て直しなど、苦労の中で根気を保つ場面に用いるニャン。

【類義語】
・石の上にも三年(いしのうえにもさんねん)

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「茨の中にも三年の辛抱」の語源・由来

ことわざを深掘り

「茨(いばら)」は、とげのある低い木や、そのとげを指す言葉です。『文明本節用集(ぶんめいぼんせつようしゅう)』(室町時代中期成立)には、とげのある低木類を表す言葉として「いばら」が載り、『日葡辞書(にっぽじしょ)』(1603〜1604年、イエズス会宣教師数名共編)には、植物のとげを表す言葉として記されています。つまり、茨は古くから、触れれば痛く、進もうとすれば身を傷つけるものとして受け取られてきました。

一方、「辛抱(しんぼう)」は、つらいことや苦しいことを我慢し、こらえ忍ぶことを指します。「茨の中にも三年の辛抱」は、ただ長く続けることをいうのではなく、とげに囲まれたような苦しい状況に身を置きながら、それでも耐えて時を重ねる姿を表した言い方です。

この表現は、『俚諺辞典(りげんじてん)』(明治39年、熊代彦太郎編・幸田露伴閲)に、すでに「茨の中にも三年の辛抱」という形で載っています。同書では、困難や苦しみの中にあっても三年忍耐すれば、その先に幸いがあるという趣旨で意味を示しており、明治時代後期には、今に通じる教えを表すことわざとして、まとまった形で記録されていたことが分かります。

このことわざには、「茨の中にも三年」という、末尾の「の辛抱」を省いた形もあります。「石の上にも三年」と同じく、すぐには楽にならない苦しい時期にも、相応の時間をかけて忍耐する必要があることを表す言い方として用いられています。

「石の上にも三年」では、冷たい石の上に座り続ければ、やがて石も暖まるというたとえによって、辛抱の先にある成果を表します。それに対して、「茨の中にも三年の辛抱」は、とげに囲まれる痛みを思わせるため、ただ不便なだけでなく、身にこたえる苦しさを耐え抜くという意味が、いっそう強く伝わります。

ここでいう「三年」は、苦しさを短い我慢で済ませようとするのではなく、長い間こらえて取り組む覚悟を印象づける言葉です。古くから、仕事や商売、修業など、成果がすぐには現れない場面に結び付くことわざには、「三年」という年月が多く用いられてきました。

このように、「茨の中にも三年の辛抱」は、古くから痛みを連想させる「茨」と、苦しさをこらえる「辛抱」とを結び付け、困難な時期を耐え続けることの大切さを説くことわざです。明治時代には、すでに現在と同じ形で記録され、その後も、厳しい状況にあって努力を続ける人を励ます言葉として用いられています。

「茨の中にも三年の辛抱」の使い方

ともこ
書道の展覧会に出す字が、何度書いても曲がっちゃうの。もう紙もずいぶん使ったよ…。
健太
でも、前より「春」のはらいがずっときれいになっているよ。ここでやめたら、もったいないよ!
ともこ
そうだね。茨の中にも三年の辛抱というし、うまく書けない日も練習を続けるよ。
健太
うん! 明日はぼくもとなりで習字をするから、一緒にがんばろう。
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「茨の中にも三年の辛抱」の例文

例文
  • 店を始めた父は、客の少ない時期も茨の中にも三年の辛抱と心に決め、毎朝のれんを掲げ続けた。
  • 新しい土地での農業は失敗の連続だったが、祖父は茨の中にも三年の辛抱と苗の世話を続けた。
  • 仕事を覚えるまでの苦しい時期を、彼女は茨の中にも三年の辛抱と受け止め、一つずつ技術を身につけた。
  • 部員の少ない吹奏楽部は、茨の中にも三年の辛抱で練習を重ね、ようやく大会への出場を果たした。
  • 家族は赤字の続く工房を茨の中にも三年の辛抱で支え、やがて注文が増え始めた。
  • 研究の成果がなかなか出ない日々にも、彼は茨の中にも三年の辛抱を胸に、実験を積み重ねた。

主な参考文献
・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2005〜2006年。
・熊代彦太郎編、幸田露伴閲『俚諺辞典』金港堂、1906年。





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