【ことわざ】
面の皮を剥ぐ
もとは「面皮を剥ぐ(めんぴをはぐ)」です。
【読み】
つらのかわをはぐ
【意味】
悪人や恥知らずな者の正体をあばき、こらしめること。
【出典】
「太平御覧」
君主の前で厚かましい面の者の正体をあばいて、本当の顔をむき出しにすることの話から。
「太平御覧」は、中国宋代初期に編纂(へんさん)された類書(るいしょ=百科事典のようなもの)で四大書の一つです。
【英語訳】
・To put (a person) to shame.(恥を思い知らせる)
「化けの仮面」をはぐという英語で rip away one’s mask というものがあります。
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「面の皮を剥ぐ」の使い方
健太君。今日は先生の前でいい子にしてたわね。
だって僕はいい子だもの。
あまりいいことばじゃないけど、面の皮を剥ぐわよ。
やめて、皮だけは剥がないで、イタそー!
「面の皮を剥ぐの例文
- 誰も知らないと思って、最近ますます調子に乗ってるな。気が付かない部長も部長だ、そろそろ面の皮を剥ぎますか。
- 社会貢献に尽くしている会社だとアピールしているが、裏に回ればブラックともっぱらのうわさです。証人もいますから、面の皮を剥ぐ準備を始めますか。
- あの教授は学部長をねらっているらしくて、学長の前ではいつもいい人ぶってるけど、あの人が学部長になったら大変です。誰か面の皮を剥いでくれないでしょうか。
- どんなに面の皮を剥いでもくじけない人です。厚顔(こうがん)を通りこして、変な意味で尊敬できますね。
まとめ
人間の顔の皮を剥ぐというかなり残酷(ざんこく)なことわざです。英語のマスクを剥がすの方がまだいいように感じます。少し意味合いが違いますが、洋の東西を問わず、厚かましい人にいらいらしていることをいい表すことばは似ているのですね。