「瓜田に履を納れず」の意味(出典・類義語・英語訳)
【ことわざ】
瓜田に履を納れず
【読み方】
かでんにくつをいれず
【意味】
疑念を招くような行為は避けたほうが良いという事。
「瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」と続けていうこともあります。
また、「瓜田に履を納れずで、報酬が大きいからといって、そんな危険な仕事をするべきではない」などと、「君子危うきに近寄らず」と混同して「正しい人は危険なものに近づかない」の意味で使うのは誤りですので注意が必要です。
例えば、友達の鉛筆を使いたい時も、ちゃんと許可をもらってから使うようにするとか、そういうことも大事なんやね!
【出典】
中国北宋に郭茂倩よって編纂された楽府集『文選・古楽府・君子行』より。
「君子は未然を防ぎ、嫌疑の間に処らず、瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず(すぐれた人は事件が起こる前にそれを予防し、あらぬ疑いを抱かれるような立場に身を置かない、瓜畑では靴を履き直すことをせず、スモモの木の下では曲がった冠を正すようなことはしない)」という記述から。
瓜畑で靴が脱げても、ウリを盗むのかと疑われる恐れがあるので、かがんで靴を履き直すようなことはすべきではないという事から。
【類義語】
・瓜田李下
・李下に冠を正さず
・李下の冠瓜田の履
【英語訳】
・He that will do no ill, must do nothing that belongs thereto.
「瓜田に履を納れず」の解説
「瓜田に履を納れず」っていう言葉は、ちょっと変な言葉に聞こえるかもしれないね。でも、このことわざの意味は、人々に変な風に思われないように、気をつけて行動しようっていうことなんだよ。
昔の話でね、瓜畑(カボチャが育っている畑)で靴が脱げたとしても、その場で履き直さないっていうことから来ているんだ。だって、もし瓜畑で靴を履き直していたら、誰かが見て、「あの人、瓜を盗もうとしているんじゃないか?」って疑うかもしれないから。
例えば、お店で何も買わないのに、何回も商品をじっと見ていると、店員さんに「何か悪いことをしようとしているのでは?」と思われるかもしれないよね。そういう状況を避けるために、人々に変に思われないように、自分の行動に気をつけようという意味があるんだ。
このことわざは、自分が何も悪いことをしていなくても、人々がどう見るかを考えて、ちゃんとした行動をするっていう、大切な教えなんだよ。
「瓜田に履を納れず」の使い方
「瓜田に履を納れず」の例文
- そのような見るからに怪しい格好をしていたら、疑われても当然だ。瓜田に履を納れずというだろう。
- 瓜田に履を納れずというのだから、こちらが無実であるならなおの事疑われる様な事をしてはいけない。
- 公共の場では極力目立たないようにするのが、僕なりの自衛である。瓜田に履を納れずだ。
- なくした鍵を探しに行くなら、今は深夜だから翌朝にしておきなさい。瓜田に履を納れずというのだから無駄に怪しまれても仕方ないわ。