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【鉄鎚の川流れ】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

鉄鎚の川流れ

【ことわざ】
鉄鎚の川流れ

【読み方】
かなづちのかわながれ

【意味】
下積みのまま頭が上がらないこと。また、出世の見込みがないことのたとえ。

ことわざ博士
鉄鎚の川流れは、鉄槌の重い頭が水中で下になることから、上に出られない身の上を表すよ。
助手ねこ
人に押さえられたり、立場が弱かったりして、いつまでも報われない状態をいう場面で用いるニャン。

【英語】
・be kept down.(押さえつけられて伸びられない)
・be unable to get ahead.(出世・成功ができない)

【類義語】
・梲が上がらない(うだつがあがらない)
・縁の下の筍(えんのしたのたけのこ)
・壁に塗られた田螺(かべにぬられたたにし)
・拓落失路(たくらくしつろ)

【対義語】
・立身出世(りっしんしゅっせ)

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「鉄鎚の川流れ」の語源・由来

ことわざを深掘り

「鉄鎚の川流れ」は、鉄槌を川に入れたときの姿をもとにしたことわざです。鉄槌は大型のかなづち、つまり重い頭部をもつ道具を指し、「鉄槌・鉄椎・鉄鎚」という表記が用いられます。

このことわざでは、道具としての鉄槌そのものよりも、重い頭部と軽い柄との関係が大切です。水の中では柄のほうが浮きやすく、重い頭部は下に沈むため、「頭が上がらない」姿にたとえられました。

「頭が上がらない」は、相手に引け目を感じて対等にふるまえないことを表す言い方です。この意味が、鉄槌の頭部が下を向く姿と結びつき、人の立場が低く押さえられている状態を言うようになりました。

同じ趣旨の表現として、「金槌の川流れ」も広く用いられます。金槌を水に入れると柄は浮き、頭部は沈むところから、頭の上がらないこと、また、出世の見込みがないことを表します。

古い用例としては、『諺苑(げんえん)』(1797年・江戸時代、太田全斎著)に「金槌の川流れ」が見られます。『諺苑』は、俗語や俗諺をいろは順に集め、語釈や出典を示した書物です。

この段階では、すでに単なる道具の描写ではなく、人の境遇をいうたとえとして定着していました。「一生出世する見込みがないことのたとえ」として扱われており、社会の中で上に出られない身のつらさを表す言葉になっています。

また、「鉄槌の川流れで浮かぶ瀬がない」という形もあります。「浮かぶ瀬がない」は、苦しい状態から抜け出して救われる機会がないことを表し、鉄槌が沈んで浮かび上がれない姿をさらに強めた言い方です。

「川流れ」は、水に流されることを指す言葉ですが、このことわざでは、河童のように泳ぎの名人が失敗する話とは意味が異なります。ここでは、重い頭が下を向いたまま浮き上がれない姿から、下積みで頭が上がらないことを表します。

現在の「鉄鎚の川流れ」は、努力の有無だけを責める言葉ではありません。立場や境遇のために上に出られず、いつまでも報われない状態を、重く沈む鉄槌の姿に重ねて言うことわざです。

「鉄鎚の川流れ」の使い方

健太
放課後の係決めで、山田くんは毎回そうじ用具の片づけだけ任されているね。
ともこ
本当はまとめ役もやってみたいって言っていたのに、なかなか前に出られないんだよね……
健太
あのままだと、鉄鎚の川流れみたいに、ずっと頭が上がらない立場になってしまうよ。
ともこ
次の係決めでは、山田くんが意見を言えるように、みんなで声をかけよう!
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「鉄鎚の川流れ」の例文

例文
  • まじめに働いているのに役目を与えられず、彼は鉄鎚の川流れのような立場に置かれていた。
  • 先輩に遠慮して意見を言えないままでは、鉄鎚の川流れになってしまう。
  • 下積みばかりが続く生活を、祖父は鉄鎚の川流れだと苦笑した。
  • 能力があるのに認められない社員の姿は、まさに鉄鎚の川流れだった。
  • 古い決まりに縛られて若い人が前に出られないなら、鉄鎚の川流れといえる。
  • 鉄鎚の川流れで終わらないように、彼は自分から新しい仕事に手を挙げた。

主な参考文献
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・小学館国語辞典編集部編『デジタル大辞泉』小学館。
・あすとろ出版『故事ことわざの辞典』。
・太田全斎『諺苑』1797年。





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