【ことわざ】
犬の一年は三日
【読み方】
いぬのいちねんはみっか
【意味】
犬の一年は人間の三日にあたるほど、犬の成長が早いというたとえ。


【英語】
・Time flies(時が飛ぶように過ぎる)
【類義語】
・猫は三月を一年とする(ねこはみつきをいちねんとする)
・光陰矢の如し(こういんやのごとし)
「犬の一年は三日」の語源・由来
「犬の一年は三日」は、犬の成長が人間に比べてとても早いという観察から生まれたことわざです。犬にとっての一年を、人間の三日間ほどに縮めて言うことで、犬の一生の歩みが、人間の時間感覚よりもずっと速く進むことを強く表しています。
この表現の「三日」は、厳密な年齢換算を示す数字ではなく、短い時間を印象的に表す働きをもっています。犬に関する別のことわざにも、「犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ」のように、「三日」と「三年」を対比させ、短い期間と長い期間を象徴的に用いる言い方があります。
犬の成長については、子犬が生後六〜十二か月で成犬の大きさに近づき、その後も早い時期に性成熟へ向かうことが述べられています。さらに、犬は大きさによって老化の始まり方にも違いがあり、人間と同じ速さで年を重ねるわけではありません。
そのため、「犬の一年は三日」は、犬の年齢を数学の式のように換算するための言い方ではありません。子犬のころがすぐに過ぎ、少し見ない間に体つきや動きが大きく変わることへの驚きを、短く覚えやすく表した表現です。
また、このことわざには、人間の一日を粗末にしてはいけないという受け取り方もあります。犬にとっての一年が、人間のわずかな日にたとえられるほどなら、人間の一日一日もまた、大切に過ごすべき時間だという教えにつながります。
現在では、飼い犬の成長の早さを言うときに使うほか、子どもや身近なものの変化の早さをしみじみ感じる場面にも用いられます。動物の時間と人間の時間を比べることで、過ぎていく日々の重みを、やさしく思い出させることわざです。
「犬の一年は三日」の使い方




「犬の一年は三日」の例文
- 犬の一年は三日というように、子犬は少し見ない間に見違えるほど大きくなる。
- 弟は、飼い犬の成長を見て、犬の一年は三日ということわざの意味を実感した。
- 犬の一年は三日だから、子犬の時期の写真をこまめに残しておきたい。
- 祖母は、老犬の歩く速さが変わったのを見て、犬の一年は三日と言っていた。
- 犬の一年は三日と思えば、毎日の世話をただの作業にせず、大切な時間として過ごせる。
- 友人の家の犬が一年で大きく育ち、犬の一年は三日という言葉がぴったりだと感じた。
主な参考文献
・佐竹秀雄・武田勝昭・伊藤高雄編、北村孝一監修『故事俗信ことわざ大辞典 第二版』小学館、2012年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・馬場俊臣「『犬』に関することわざ(1)―『犬』をどう捉えてきたか―」『札幌国語研究』第24号、北海道教育大学札幌校国語国文学会、2019年。
・環境省『飼い主のためのペットフード・ガイドライン〜犬・猫の健康を守るために〜』2009年。























