「琴線に触れる」の意味
【慣用句】
琴線に触れる
【読み方】
きんせんにふれる
【意味】
あることに共鳴し深く感動する。
「琴線」は感動し共鳴する心の動きを琴の糸にたとえたもの。
「琴線に触れる」という表現は、素晴らしいものや感動的なものに出会って、深い感銘を受けるという意味があるんだよ。
つまり、何かすごいものに出会ったり、心に響く出来事があったりしたときに、すごく感動することやな。
まるで琴の線に触れて、美しい音が響いたみたいに、心が震えるような体験を指すんやな。
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「琴線に触れる」の解説
カンタン!解説
「琴線に触れる」っていう表現は、とっても素晴らしいものや美しいものに出会って、心が動かされる、感動するという意味だよ。
この言葉の由来は、中国の昔のお話からきているんだ。伯牙(ハクガ)という、すごい琴の演奏家の話なんだよ。 彼には、鐘子期(ショウシキ)っていう親友がいて、鐘子期は伯牙が弾く琴の音を聞くだけで、その曲の意味や伯牙の心情をぴったりと理解できたんだよ。その時に鐘子期が感じた心からの共鳴、感動の気持ちを「琴線に触れる」と言うようになったんだ。
「琴線」っていうのは、琴の糸のことで、それが人の心の奥深くに隠れている感情を象徴しているんだよ。なので、「琴線に触れる」っていうのは、心の底から感じる感動や共鳴を表しているんだ。
この言葉は、美しいものや素晴らしいものに触れて感動するようなポジティブな感情を表す時に使われるんだ。怒りや不快感を表すときには使われないから、使い方に注意しようね。
「琴線に触れる」の使い方
ともこちゃん。写真をぼんやり眺めてどうしたの?
この写真が、私の琴線に触れたの。この写真は誰がとったのかしら?
僕のおじいちゃんだよ。この町の昔の姿だそうだよ。
へえ。だからなのかしら、なんだか懐かしく思ったのよ。
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「琴線に触れる」の例文
- 音楽を作り、それを鑑賞する能力は、言語能力の入手より前に人類に備わっていたというのだから、ひょっとするとそれが、音楽が我々の琴線に触れる理由なのかもしれない。
- 先生の温かいひと言が、彼の心の琴線に触れた。
- 恩師からいただいた言葉が私の琴線に触れ、その後の私の人生で、私を勇気づけるものとなった。
- 最近は、駄作ばかりだったけれども、久しぶりに琴線に触れる映画に出会えたから、重い腰を上げて見に来てよかったよ。
- 僕の発した言葉のいずれかが、彼女の琴線に触れたようで、彼女は涙をこぼしたのだった。
- 教科書に載っていた詩が、僕の琴線に触れ、僕の心をつかんで離さなかった。
「琴線に触れる」の文学作品などの用例
冗談じゃないね。この事件に、心理分析も検証もくそもあるもんか。あのトリエステに始まった、大伝奇の琴線に触れることだよ。(小栗虫太郎の潜航艇より)