「襟を正す」の意味(語源由来・出典・類義語)
【慣用句】
襟を正す
【読み方】
えりをただす
【意味】
身なりや姿勢をきちんとする。また、今までのことを反省し、気持ちを引き締めること。
ちょっとした失敗から立ち直り、気を引き締めて再スタートを切る、そんな感じを言うんやな。これは、失敗から立ち直るための大事な心構えを教えてくれる言葉やな。
【語源由来】
昔の中国で、有名な占い師の深い知識に感心した役人が、冠のひもをしめ直し、着物の襟を正してきちんとすわり直して話を聞いた、という話から。
【出典】
『史記』
【類義語】
・膝を正す
「襟を正す」の解説
「襟を正す」っていう表現はね、自分のだらしなくなった服装や態度を整えること、それまでの行動を見直して、気持ちをしっかりと引き締めることを意味しているんだよ。
考えてみてね、実際に自分の襟元を直すっていう行動をすると、それが自分の態度や行動を見つめ直す機会になって、気を引き締めることができるよね。それがこの表現の由来になっているんだ。
これは、昔の中国の本『史記』からきていて、宋忠と賈誼という二人が、有名な占い師である司馬季主と会ったとき、司馬季主がただの占い師じゃなくて、とっても賢い人だってことに気づいたんだ。だから彼らは、「纓を猟り襟を正して危坐す」と『史記』には書いてあるんだ。
これを日本語で言うと、「二人は冠の紐をきちんと直し、襟元を整えて真剣に座った」という意味になるんだ。それが「襟を正す」が、「気を引き締める、態度を改める」っていう意味で使われるようになったんだよ。
「襟を正す」の使い方
「襟を正す」の例文
- 図書館の中には、襟を正して読むべき本が何冊もある。
- これは、医者として襟を正して聞かねばならない話だ。
- 広島の原爆体験者のお話を、みんな、襟を正して聞いた。
- 墓前には、なんとなく襟を正さなくてはいけない雰囲気があった。
- 研修を終えたばかりの新入社員のように、襟を正して、わかりましたと答えた。
- それは、襟を正して口にすべきことである。
しかし、それをもっと広い意味で解釈すると、これまでの態度を改め、気持ちを引き締めて取り組むという意味も含まれているんだよ。