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出典:無門関(むもんかん)の故事ことわざ一覧

『無門関』は、中国の宋代に、無門慧開によって編纂された禅宗の公案集です。

この書は、禅宗の公案や古則を中心に紹介しており、各本則には無門の評唱と頌と呼ばれる漢詩が添えられています。

合計で48の節(則)と序文、後序から成り立っています。

特に、第1則の「趙州無字」の公案は、禅宗で非常に知られたもので、無門が6年にわたり悩みながら、最終的にはある瞬間の体験を通じて悟りを得たという逸話があります。

中国本土では、『無門関』はそれほど重視されていなかったようですが、日本では異なります。

無本覚心が入宋し、無門慧開に直接参じて得た巻本を持ち帰ったことがきっかけで日本に伝わり、特に江戸時代には非常に注目され、多くの注釈が成立しました。

現在流布しているものは、広園寺蔵版の巻本を基にしており、無門の序文の前後に、他の文献や詞、跋文などが追加されているものです。その中でも、無門の弟子である宗紹が編纂に関与したとされています。

『無門関』は、禅宗の中でも『碧巌録』や『臨済録』と並ぶ、高く尊重される書物の一つとして知られています。