【ことわざ】
羊頭を懸けて狗肉を売る
「羊頭狗肉」ともいう。
【読み方】
ようとうをかけてくにくをうる
【意味】
見かけと実質がともなっていないことのたとえ。立派なものをおとりに使い、実際には粗悪なものを売ることのたとえ。
【語源・由来】
羊の頭を看板にかけておいて、羊の肉を売っているように見せかけながら、実際には犬の肉を売ってごまかすことから。
「狗」は犬のこと。
『無門関・六則』に「羊頭を懸けて狗肉を売る」とあるのに基づく。
出典:無門関
「狗肉」を「苦肉」と書くのは誤り。
【類義語】
・羊頭を掲げて狗肉を売る(ようとうをかかげてくにくをうる)
・看板に偽りあり
・牛頭を懸けて馬肉を売る
・牛首を懸けて馬肉を売る
・玉を衒いて石を売る
【対義語】
・看板に偽りなし
【英語訳】
He cries whiskey and sells vinegar.(彼はウィスキーを売ると叫んで酢をうっている)
「羊頭を懸けて狗肉を売る」の使い方

B君だけど、見かけは立派なことをいっているけど、実質がともなっていないね。

そうだね。中身がわかると彼はわかって言ってるんじゃないものね。

そう、羊頭を懸けて狗肉を売るのようだね。真に役立つ立派な人間になるようじゃないといけないね。

僕たちも役に立てるような人間になれるようにもっと頑張らないとね。
「羊頭を懸けて狗肉を売る」の例文
- バッグを買いにでかけたが、羊頭をかけて狗肉を売るようなことばかりするからね。
- バーゲン品をめがけて行ってはみたが、羊頭をかけて狗肉を売るようなめにあった。
- 見掛けはダイヤモンドだが、ジルコニアだった。羊頭をかけて狗肉を売るようだった。
- 建て売り住宅へいったが、表向きと内面の差に羊頭を懸けて狗肉を売るような中身がちがった。
- いくらハイブランドで身を固めても、羊頭を懸けて狗肉を売るような中身が伴わなければ、見る人がみればわかるもの。
まとめ
私たちの「生き方」について反省し、「人間のあるべき姿」を学びたいと思います。
世の中には、いわゆる「言行不一致」で、表面と腹の内がまるで反対の「似非人間」、「まやかし人間」がいるようですね。
「羊頭」という甘い看板をかかげて、「狗の肉」という偽物を売るごまかしを洞察できる力を養い、自らも正直に「本物人間」を目指して精進したいものですね。