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【金を貸せば友を失う】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・英語)

金を貸せば友を失う

【ことわざ】
金を貸せば友を失う

【読み方】
かねをかせばともをうしなう

【意味】
親しい友人同士でも、金銭の貸し借りをすると、返済や催促をめぐって仲が悪くなり、友情を失いやすいという戒め。

ことわざ博士
金を貸した側にも借りた側にも、不満や負い目が生じて関係がこじれる危険を表すんだよ。
助手ねこ
親しい人から金を貸してほしいと頼まれたときや、金銭の貸し借りを慎むよう忠告するときに用いるニャン。

【英語】
・Lend your money and lose your friend.(金を貸せば友を失う)

【類義語】
・金の貸し借り不和の基(かねのかしかりふわのもと)

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「金を貸せば友を失う」の語源・由来

ことわざを深掘り

「金を貸せば友を失う」は、英語のことわざ「Lend your money and lose your friend.」を日本語に訳した表現です。金銭を貸す行為そのものよりも、その後の返済や催促によって友情が壊れやすいことを、短く警告しています。

この教えは、シェイクスピアの戯曲『ハムレット』に出てくる言葉と深く結びついています。ただし、金を貸すと金と友人の両方を失うという発想は、それより一世紀以上前の英語資料にもすでに現れています。

その古い例は、『The Game and Playe of the Chesse』(1474年、ウィリアム・キャクストン訳)にあります。この書物は、13世紀のヤコブス・デ・ケッソリスによるラテン語の著作をもとにしたもので、チェスの駒を社会のさまざまな身分や役割になぞらえ、政治や道徳について説いています。

その中には、借りたものを返さないことの恥と、金銭の貸し借りが友人を敵に変える危険について述べた箇所があります。そこでは、友人に金を貸した人物の嘆きとして、「I haue lost my frende and my money attones」とあり、友人と金を同時に失ったという意味を表しています。

この段階では、現在の「Lend your money and lose your friend.」とまったく同じ形にはなっていません。しかし、友人に金を貸したために、貸した金も友情も失うという意味の骨組みは、すでにはっきりと示されています。

その後、ウィリアム・シェイクスピアの『ハムレット』(1600〜1601年ごろ成立)に、よく知られた一節が現れます。第1幕第3場には、ポローニアスがフランスへ旅立つ息子レアティーズに、世の中を生きていくための心得を語る場面があります。

ポローニアスは、「Neither a borrower nor a lender be; For loan oft loses both itself and friend」と忠告します。借り手にも貸し手にもなるな、貸した金は、金そのものと友人の両方を失わせることが多い、という意味です。

『ハムレット』の言葉は、金を貸す側だけでなく、借りる側にもならないよう戒めています。また、友情を失うだけでなく、貸した金まで戻らない危険を明確に述べている点で、現在のことわざよりも広い内容を持っています。

この一節は、『ハムレット』の物語から離れても、人生の心得を表す言葉として広く用いられるようになりました。とくに「貸し借りは金と友情の両方を損なう」という部分が、後の簡潔なことわざに近い形を備えています。

現在の英語表現と同じ形は、ジェームズ・ケリー編『A Complete Collection of Scottish Proverbs』(1721年)に、「Lend your Money, and lose your Friend.」として収められています。ここでは、長く語られてきた教えが、短く覚えやすい一文に整っています。

ケリーはさらに、友人を失わせるのは、金を貸すことよりも、返してほしいと求めることだという趣旨を添えています。借りたときには感謝していた人が、催促されると不快に思い、貸し手を恨むことさえあるという、人間関係の難しさを表したものです。

こうして、友人への貸金によって金と友情をともに失うという古い教えは、15世紀の記述、シェイクスピアの劇中の忠告、18世紀の定型化を経て、英語のことわざとして定着しました。日本語の「金を貸せば友を失う」は、その核心を簡潔に伝える訳として用いられています。

このことわざは、困っている友人を助けてはならないという意味ではありません。善意だけで安易に貸し借りを始めると、返済の遅れや催促の気まずさ、約束を守らないことへの不信などから、大切な友情まで損なうことがあると戒めています。

「金を貸せば友を失う」の使い方

健太
同じクラスの友だちから、ゲームを買うために五千円貸してほしいって頼まれたんだ。
ともこ
五千円は大きいよ。返してもらえなかったら、仲が悪くなるかもしれないね……。
健太
金を貸せば友を失うというし、今回は貸さずに、別の方法を一緒に考えるよ。
ともこ
それがいいと思う!友情を守りながら助ける方法を探そう。
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「金を貸せば友を失う」の例文

例文
  • 親友だからこそ、金を貸せば友を失うという戒めを忘れず、安易な貸し借りを避けた。
  • 返済の催促を重ねるうちに二人は疎遠になり、金を貸せば友を失うという言葉どおりになった。
  • 父は金を貸せば友を失うと言い、友人との間に借金を作らないよう私に忠告した。
  • 長年の友情を守るため、彼は金を貸せば友を失うと考えて、別の形で友人を支えた。
  • 同僚同士の金銭問題を見た部長は、金を貸せば友を失うものだと注意を促した。
  • 親族であっても返済の約束が曖昧なら、金を貸せば友を失うという事態になりかねない。

主な参考文献
・集英社辞典編集部編『会話で使えることわざ辞典』集英社、1989年。
・Jennifer Speake編『The Oxford Dictionary of Proverbs 第6版』Oxford University Press、2015年。
・ヤコブス・デ・ケッソリス『The Game and Playe of the Chesse』ウィリアム・キャクストン訳、1474年。
・ウィリアム・シェイクスピア『ハムレット』1600〜1601年ごろ成立。
・ジェームズ・ケリー『A Complete Collection of Scottish Proverbs』William and John Innys、1721年。





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