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【九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし】の意味と使い方や例文!語源由来は?

九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし

【ことわざ】
九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし

【読み方】
くはやまい、ごしちはあめによつひでり、むつやつならばかぜとしるべし

【意味】
地震が起きた昔の時刻によって、その後に病気・雨・日照り・強風のどれが起こるかを占った言い伝え。九つなら病、五つと七つなら雨、四つなら日照り、六つと八つなら風の前触れとする。

ことわざ博士
九・五・七・四・六・八は、数の量ではなく、江戸時代などに使われた時刻の名だよ。
助手ねこ
地震後の天候や病気を予測する科学的な法則ではなく、昔の俗信を説明する場面で用いるニャン。
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「九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし」の語源・由来

ことわざを深掘り

このことわざの「九」「五」「七」「四」「六」「八」は、回数や日にちではなく、昔の時刻を表します。江戸時代の民間では、夜明けから日暮れまで、および日暮れから翌朝までを、それぞれ六つに分ける不定時法(ふじょうじほう)が用いられ、一刻の長さは季節によって変わりました。

現在の時刻に大まかに置き換えると、九つは正午と真夜中、五つは午前・午後八時ごろ、七つは午前・午後四時ごろ、四つは午前・午後十時ごろに当たります。また、六つは午前・午後六時ごろ、八つは午前・午後二時ごろを指しますが、不定時法では、季節によって実際の時刻に違いが生じます。

この言葉は、九つ時の地震を病気の流行、五つ時と七つ時の地震を長雨、四つ時の地震を日照り、六つ時と八つ時の地震を大風の前触れと見なしたものです。地震そのものの被害を説くのではなく、地震のあとに起こると考えられた病気や天候を、発生時刻ごとに割り当てた占いの歌でした。

古い用例の一つは、式亭三馬の『浮世風呂(うきよぶろ)』(1809年・江戸時代後期)前編巻之上にあります。前夜の地震が八つ半前だったと話す場面で、隠居が「九は病ひ。五七は雨に。四ッひでり」と唱え、相手が別の歌を続けると、「六八ならば風と知るべし」と正します。

この場面では、ことわざの前半を聞いた人物が、似た調子の別の歌と取り違えることが笑いになっています。そのため、地震の時刻から病気や天候を占う歌が、当時すでに人々の間に知られ、会話の中で口ずさまれるほど広まっていたことがうかがえます。

嘉永六年三月五日、現在の暦では1853年4月12日に福岡で起きた地震を記した『冨永日記』にも、近い形の歌が出てきます。朝六つ時に大地震が起こると、人々は「六つ八つ時はいつも大風」という歌を思い出し、風や嵐が来るのではないかと心配しました。

この記録は、ことわざが読み物の中の冗談にとどまらず、実際に地震が起きたとき、その後の吉凶を考える手がかりとして口にされていたことを伝えています。地震の正体や天候との関係が十分に分からなかった時代、人々は不安な出来事に一定の決まりを見いだそうとし、このような言葉をよりどころにしたのです。

香川県土庄町(とのしょうちょう)にも、九つを病、五つと七つを雨、四つを日照り、六つと八つを大風に結びつける形が口伝されています。結びを「いつも大風」とするなど、文句には少し違いがありますが、各時刻と病・雨・日照り・大風との対応は保たれています。

このような言い回しの違いは、書物だけでなく、人から人へ声によって伝えられてきたことを示しています。「九は病」「五七は雨」「四つ旱」「六つ八つは風」と短く区切られているため、地震の直後にも思い出しやすい歌として各地に残りました。

ただし、地震と大気の現象は別のものであり、両者をこのことわざのように結びつける科学的な仕組みは説明されていません。現在は、災害の予測法としてではなく、昔の人々が地震への不安をどのように受け止め、病気や天候と結びつけて記憶したかを伝えることわざとして理解する必要があります。

「九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし」の使い方

ともこ
郷土資料館で、地震の時刻から天気を占う昔の歌を見つけたよ。数字がたくさん並んでいるけれど、何のことだろう?
健太
九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしだね。昔の時刻ごとに、病気や雨や風を結びつけたんだって。
ともこ
四つは四時ではなくて、午前か午後の十時ごろなんだね。昔の時計の呼び方って面白い!
健太
うん。でも科学的な予報ではないから、言い伝えは歴史として学んで、防災情報はきちんと確かめよう。
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「九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべし」の例文

例文
  • 国語の授業で、九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしが、地震の時刻から災いを占う昔のことわざだと学んだ。
  • 祖父は郷土史の本を開き、九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしという言い伝えを教えてくれた。
  • 博物館の展示では、九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしを、江戸時代の地震観を伝える例として取り上げていた。
  • 研究者は、九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしの文句が、地域によって少しずつ異なることを指摘した。
  • 九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしを、現代の天気予報や防災情報の代わりに用いてはならない。
  • 防災学習では、九は病、五七は雨に四つ旱、六つ八つならば風と知るべしから、昔の人々が地震後の災いをどのように捉えたかを考えた。

主な参考文献

・小学館国語辞典編集部編『精選版 日本国語大辞典』小学館、2006年。
・式亭三馬『諢話浮世風呂』1809〜1813年。
・東京大学地震研究所編『新収日本地震史料 補遺』東京大学地震研究所、1989年。
・石崎潑雄「風工学の発展」『京都大学防災研究所年報 第28号A』京都大学防災研究所、1985年。
・消防庁『防災に関わる「言い伝え」』2007年。





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