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【悪人は、我が造りしものに捕らえらる】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・対義語・英語)

悪人は、我が造りしものに捕らえらる

【ことわざ】
悪人は、我が造りしものに捕らえらる

【読み方】
あくにんは、わがつくりしものにとらえらる

【意味】
人を陥れるために自分で仕組んだ悪事や策略が、かえって自分を縛り、身を滅ぼすこと。悪意をもって作った仕掛けが、その作り手自身に返るたとえ。

ことわざ博士
このことわざは、悪事はめぐって自分をしばるという戒めを表しているんだよ。
助手ねこ
ぬれぎぬを着せるためのうそ、偽の証拠、だましの計画など、自分で作った仕組みが明るみに出て、自分が罰を受ける場面で用いるニャン。

【英語】
・He who digs a pit will fall into it.(人を落とすための穴に、自分が落ちる)
・be hoist with one’s own petard(自分のたくらみで自分がやられる)
・What goes around comes around.(したことは巡って自分に返る)

【類義語】
・悪事身にとまる(あくじみにとまる)
・人を呪えば穴二つ(ひとをのろわばあなふたつ)
・身から出た錆(みからでたさび)
・自業自得(じごうじとく)

【対義語】
・正直の頭に神宿る(しょうじきのこうべにかみやどる)
・陰徳あれば必ず陽報あり(いんとくあればかならずようほうあり)
・善因善果(ぜんいんぜんか)

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「悪人は、我が造りしものに捕らえらる」の語源・由来

ことわざを深掘り

このことわざは、人を陥れるために自分でこしらえた仕掛けやたくらみが、めぐりめぐって自分を縛る、という教えを表した言い方です。単に失敗した人をいうのではなく、悪意をもって作った仕組みそのものが、作り手を破るところに重みがあります。

「我が造りしもの」は、自分で作ったもの、自分で仕組んだものという古風な言い方です。ここでいう「もの」は、わな、うそ、ぬれぎぬ、偽の証拠、策略などを広く含むと考えると、意味がつかみやすくなります。

この考え方自体は、かなり古くから語られてきました。古い宗教文書には、国々が自分で掘った穴に落ち、逆らう者は自分の手が仕掛けた罠にかかる、という近い表現が伝わっています。

また、『箴言』第26章にも、穴を掘った者はその穴に落ち、転がした石はその人に返るという教えがあります。相手を害そうとして用意した手立てが、そのまま自分へ戻るという考え方が、古くから広く知られていたことが分かります。

日本語のことわざでも、この流れは早い時代からはっきりしています。1638年(寛永15年・江戸時代前期)の『毛吹草(けふきぐさ)』には「悪事身にとまる」が挙げられており、犯した悪事は結局自分に戻るという考えが、江戸時代前期にはすでに言いならされていました。

さらに、近い言い方として「人を呪えば穴二つ」や「身から出た錆」も知られています。前者は人を害そうとすれば自分にも同じように悪いことが及ぶという意味で、後者は苦しみの原因が自分の悪行や怠慢にあることを表します。

こうした言葉と比べると、「悪人は、我が造りしものに捕らえらる」は、より文章語らしく、場面を目に浮かべやすい形になっています。ただ悪い報いを受けるというだけでなく、自分の作った仕掛けに自分が捕らえられる、と具体的に描いているところが特色です。

そのため、このことわざは、たまたま運悪く失敗した人にはふつう用いません。人をだますために話を作った、だれかに罪を着せるために証拠をねつ造した、そんなふうに悪意をもって自分で仕組んだことが、その仕組みのせいで本人を追いつめるときに、ぴたりと当てはまります。

似た語に「自業自得」がありますが、「自業自得」はもっと広く、自分の行いの報い全般に使える言葉です。それに対して、このことわざは、自分で作ったたくらみやわなが自分に返るという場面が、とくにはっきりしているところに違いがあります。

反対側の考えを表す言葉としては、「正直の頭に神宿る」「陰徳あれば必ず陽報あり」「善因善果」などが挙げられます。悪意のある仕掛けは自分をしばり、正しい行いはよい報いにつながる、という形で、古くからの道徳観が表裏をなしているのです。

このように、「悪人は、我が造りしものに捕らえらる」は、一つの派手な昔話を語るというより、悪はその仕掛けの中にすでに自分への報いを含んでいる、と静かに言い聞かせることわざです。古い宗教文書や日本の類似のことわざと響き合いながら、古風な日本語でその教えを言い切ったところに、この言葉の重みがあります。

「悪人は、我が造りしものに捕らえらる」の使い方

健太
明日の学級会で、ぼくが掃除当番を忘れたことを、たくやくんのせいにしようかと思ってるんだ。連絡帳にそれらしく書けば、先生も信じるかもしれない。
ともこ
それはだめだよ。出欠ノートも当番表も残っているし、悪人は、我が造りしものに捕らえらるだよ。ごまかすために書いたことが、そのまま証拠になるよ。
健太
ほんとだ……。連絡帳の字を見れば、ぼくがあとで書き足したってすぐ分かるね。しかられるのがいやで考えたのに、よけいに悪くなりそうだ。
ともこ
今からでも正直に話そうよ。放課後に廊下をいっしょに掃除して、先生にもあやまれば大丈夫!
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「悪人は、我が造りしものに捕らえらる」の例文

例文
  1. クラス委員を悪く見せようとして当番表を書きかえた生徒は、筆跡で発覚し、悪人は、我が造りしものに捕らえらるという結果になった。
  2. 弟のせいにするために菓子の包み紙を机に置いた兄は、結局は自分のしわざだとバレて、悪人は、我が造りしものに捕らえらるを思わせた。
  3. 会議の記録を改ざんして責任を逃れようとした社員が元のデータで発覚し、悪人は、我が造りしものに捕らえらるというほかなかった。
  4. 近所の人にぬれぎぬを着せるための作り話が食い違いだらけで、悪人は、我が造りしものに捕らえらるとなった。
  5. 試合に出る相手の道具を隠した選手が監視カメラに映っており、悪人は、我が造りしものに捕らえらるの典型となった。
  6. 偽の領収書で金をごまかした者が自分の送信記録から追及され、悪人は、我が造りしものに捕らえらるを地で行く結末となった。




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