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【駆け馬に鞭】の意味と使い方や例文!語源由来は?(類義語・英語)

駆け馬に鞭

【ことわざ】
駆け馬に鞭

【読み方】
かけうまにむち

【意味】
もともと強い者や勢いのあるものに、さらに力を加えて、いっそう強く、勢いよくすることのたとえ。

ことわざ博士
駆け馬に鞭は、すでに力や勢いのあるものを、さらに後押しすることを表すんだよ。
助手ねこ
能力の高い人に援助を加える場面や、好調な物事をいっそう発展させる場面で用いるニャン。

【英語】
・spur someone on.(人をさらに励まし、勢いづける)

【類義語】
・鬼に金棒(おににかなぼう)
・走り馬にも鞭(はしりうまにもむち)

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「駆け馬に鞭」の語源・由来

ことわざを深掘り

「駆け馬に鞭」は、すでに速く走っている馬に、さらに鞭を当てて、いっそう速く走らせる姿をたとえにしたことわざです。十分に勢いのあるものに、さらに力を添えることを表します。

「駆け馬」は、速く走る馬、または速く走っている馬のことです。「鞭」は、馬を走らせたり、その速さを増したりするために用いる道具を指します。

馬に鞭を当てて速く走らせる行為は、日本の古い文章にも出てきます。「鞭打つ」には、実際に馬へ鞭を当てる意味から、人を励まし、奮い立たせる意味も生まれました。

このことわざに近い古い形として、「走る馬に鞭」があります。『富士の人穴草子(ふじのひとあなぞうし)』(室町時代末期成立、室町物語)には、「はしるむまにも、むちをうつ、ちしほに染むるくれなひも、そむるによりていろをます」とあります。

これは、走っている馬にもさらに鞭を打ち、幾度も染めた紅も、重ねて染めることでいっそう色を増すという意味です。すでによい状態にあるものに、さらに働きかけ、その力や程度を高めるという考え方が表れています。

「駆け馬に鞭」という形の古い用例は、『毛吹草(けふきぐさ)』(寛永15年〈1638〉序、正保2年〈1645〉刊・江戸時代前期、松江重頼編)に出てきます。『毛吹草』は、俳諧(はいかい)の作法や言葉、句などを集めた全七巻の書物です。

その巻二には、俳諧や連歌(れんが)に用いる言葉とともに、世間で使われていたことわざや古い言い回しが収められています。後の時代にも広く読まれ、版を重ねた書物でした。

『毛吹草』には、「おににかなぼう かけむまにむち」とあります。「鬼に金棒」と「駆け馬に鞭」を並べ、もともと強いものに新たな力を加えれば、さらに強くなることを示しています。

この用例では、「駆け馬」が「かけむま」と書かれています。「むま」は「うま」の古い言い方であり、言葉の形は異なっていても、現在の「駆け馬に鞭」と同じ内容を表しています。

その後、このことわざには、「駆ける馬にも鞭」「走り馬にも鞭」「走る馬に鞭」など、いくつかの形が用いられるようになりました。いずれも、すでに走っている馬をさらに速く走らせるという、共通の見立てに基づいています。

「駆け馬に鞭」は、単に人を急がせることをいうのではありません。すでに高い能力をもつ人に援助を加えたり、順調に進んでいる物事をさらに勢いづかせたりするところに、このことわざの要点があります。

このように、走る馬と鞭という具体的な情景が、よいものをいっそうよくし、強いものをさらに強くするという意味へと広がりました。現在も、好調な人や物事に新たな力が加わる場面を表すことわざとして使われています。

「駆け馬に鞭」の使い方

健太
ぼくたちのリレーチーム、練習ではずっと一位なのに、今日は六年生がバトンの渡し方を教えてくれるんだって。
ともこ
それは駆け馬に鞭だね! 速いチームが、もっと速くなりそう。
健太
ぼく、走る速さだけでなく、受け取る時の手の出し方もしっかり練習するよ。
ともこ
うん。今の勢いに上手なバトンの渡し方まで加われば、本番も自信を持って走れるね!
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「駆け馬に鞭」の例文

例文
  • 強豪校に経験豊かな監督が加わり、駆け馬に鞭となった。
  • 絶好調の選手が新しい技術まで身につけるとは、まさに駆け馬に鞭だ。
  • 売れ行きのよい商品に大規模な宣伝を加え、駆け馬に鞭で販売を伸ばした。
  • 成績上位の生徒が専門家の指導を受けるのは、駆け馬に鞭というものだ。
  • 好調な会社へ優秀な技術者が入社し、駆け馬に鞭の勢いで事業が発展した。
  • 優勝経験のあるチームに有力選手が加わり、駆け馬に鞭で連勝を重ねた。

主な参考文献
・日本国語大辞典第二版編集委員会・小学館国語辞典編集部編『日本国語大辞典 第二版』小学館、2000〜2002年。
・北村孝一編『ことわざを知る辞典』小学館、2018年。
・松江重頼編『毛吹草』正保2年、1645年。
・『富士の人穴草子』室町時代末期成立。





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