「戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る」の意味(出典・故事)
【ことわざ】
戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る
【読み方】
たたかいかちてまさるおごりそつおこたるものははいる
【意味】
戦いに勝ったからと将軍が慢心して油断すると、兵卒も油断し、次の戦いには必ず負けるという戒め。
勝利に浮かれて油断すると、いつの間にか負けてしまうことがあるんやな。これは、成功や勝利に達した後も謙虚さを忘れず、努力と用心を怠らないことの大切さを教えてくれる言葉やな。
【出典】
「史記」
【故事】
中国の戦国時代楚の国も項梁が秦に勝った。項梁は秦軍を軽んじ驕る気配があったので、宋義が諫めて「戦いに勝って将が驕り、兵が怠ると失敗する。いま兵卒がたるんできているのに秦の兵は日ごとに増している」と言ったが項梁は聞き入れなかった。はたして秦は増兵して楚を攻め項梁は戦死した。
「戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る」の解説
「戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る」っていう教えがあるんだよ。これは、有名な中国の歴史書「史記」から来ていて、その意味は、戦争で一度勝ったからと言って、将軍が思い上がって自信過剰になり、兵士たちも気を緩めてしまうと、次の戦いで負けるっていう警告なんだ。
実際に、昔の中国の戦国時代に、楚の国の項梁という人が秦の国に勝ったことがあるんだ。でも項梁は、勝利を得た後、秦の軍隊を軽視し、自分たちの力を過信し始めたんだよ。その項梁に対して、宋義という人が「勝って油断すると、必ず失敗するよ。今、兵士たちは気を緩めてるし、秦の兵士は日に日に増えている」と忠告したんだけど、項梁はその言葉を無視してしまったんだ。
結果、秦は兵士を増やして楚を攻撃し、項梁は戦いで命を落としてしまった。だから、この教えは、成功したからと言って油断しないように、常に謙虚に、警戒心を持って行動することの大切さを伝えているんだよ。
「戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る」の使い方
「戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗る」の例文
- 勝っても油断しない。戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗ると自分を戒める。
- リーダーたるもの常に気を引き締めていないと、戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗るというからね。
- 勝敗に一喜一憂しない。戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗るというから、常に平然と戦う。
- 勝って浮かれていると、トロイの木馬のように攻め込まれる危険性がある。戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗るというので、勝ったからといって気を緩めない。
- 戦い勝ちて将驕り卒惰る者は敗ると胸に留めておかないと、自分たちは無敵だと思い込んでしまうと、敵にその慢心を突かれることになる。