【ことわざ】
笛吹けども踊らず
【読み方】
ふえふけどもおどらず
【意味】
躍らせようとして笛を吹いても、誰も踊り出さないということから、あれこれと手を尽くして準備をしたところで、それに応じようとする人がいないという事。
【語源・由来】
紀元1世紀から2世紀にかけてキリスト教徒たちによって書かれたキリスト教の正典『新約聖書・マタイ伝・十一章』より、「僕たちは君たちのために笛を吹いたのに踊ってくれなかった。葬式の歌を歌ったのに、悲しんでくれなかった」という記述から。
【類義語】
–
【対義語】
–
【英語訳】
・We have piped unto you and ye have not danced.
イエスは当時ユダヤ人社会の中では忌み嫌われていた取税人や遊女たちと積極的に関わり、一緒に食事をしたりワインを飲んだりしておられました。そして、その和やかな雰囲気の中で、神のメッセージを語られたのですがあるユダヤ人たちは、イエスを遊び人(罪人)扱いして、神のお告げに耳を傾けませんでした。このことわざはそんな彼らに対するイエスからの警告とされています。
「笛吹けども踊らず」の使い方

先日はあの広場でフリーマーケットを開催していたようね。

そうなんだよ。僕も手作りのおもちゃのお店を出したんだ。

君は手先が器用だものね。売り上げの程はどうだったの?

一生懸命商品を手作りしたのに、悪天候のせいか誰も来なかったよ。笛吹けども踊らずだったね。
「笛吹けども踊らず」の例文
- せっかく資料を一通り用意したのに、我々のブースには一人も来なかった。笛吹けども踊らずだ。
- あの先生はテキストが豊富に準備されているが、笛吹けども踊らずで受講者が集まらない。
- 愛犬の為に小屋と寝床を作ったのに、笛吹けども踊らずで全く使いそうにない。
- 笛吹けども踊らずで、どんなに大々的に広告を売ってもなかなか売れなかった。