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【山椒は小粒でもぴりりと辛い】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語・対義語・英語訳)

山椒は小粒でもぴりりと辛い

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」の意味(語源由来・類義語・対義語・英語訳)

意味

【ことわざ】
山椒は小粒でもぴりりと辛い

【読み方】
さんしょうはこつぶでもぴりりとからい

「山椒」は本来「さんしょう」と読みますが、「さんしょはこつぶでもぴりりとからい」と読む場合もある。

【意味】
からだは小さいけれど、意志が強く、鋭い気性や優れた才能があり、非常に優秀で侮ることのできない人のたとえ。

山椒の実は、とても小さい粒だけれど、食べるとピリッとした独特の辛みがある。粉にして香辛料にしたり、つくだ煮にしたりと古くから使われている。
ことわざ博士
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざは、小さな体格や見かけに反して、強い力を持っていたり、才能があったりする人のことを表すんだよ。
助手ねこ
つまり、「見た目だけで人を判断しちゃあかん」ってことやな。ちっちゃくても元気いっぱいで、才能溢れてる人もおるんやな。

これは、一見弱そうでも、中身は強いってことを教えてくれる言葉やな。

【語源由来】
山椒の実は小さくても、非常に強い辛みを持つことから由来している。

【類義語】
・小さくとも針は飲まれぬ

【対義語】
独活うどの大木
・大男総身そうみに知恵が回りかね
・大男の殿

【英語訳】
Within a little head,great wit.

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「山椒は小粒でもぴりりと辛い」解説

カンタン!解説
解説

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」っていうことわざはね、見た目が小さいけど、その効果や能力はすごく強い、という意味なんだよ。

山椒っていうのは、とても小さいけど、料理に入れると辛さがあって風味がよく、また、薬にも使われるほど強い効果があるんだよ。だから、このことわざは、見た目が小さくても中身はとても強いっていうことを表しているんだ。

例えば、小さな子供でも、大人に負けないくらいの強い心を持っている、または、小さな体でもすごい力を持っている、そんな子供をほめて「山椒は小粒でもぴりりと辛い」って言うんだよ。それは、「見た目よりも中身が大切」っていう大事な教えを伝えているんだね。

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」の使い方

健太
ともこちゃん、今度一緒にサッカーの試合を見に行かない?
ともこ
いいわよ。健太くん、サッカーが好きなの?
健太
とても体が小さいけれど、ドリブルもシュートもすごく上手な選手がいるんだ!
ともこ
山椒は小粒でもぴりりと辛いね。
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「山椒は小粒でもぴりりと辛い」の例文

例文
  1. 彼は山椒は小粒でもぴりりと辛いところがあって、チームで一番小さいのに野球が上手だ。
  2. 小さな会社だけれど、山椒は小粒でもぴりりと辛い。その業績は素晴らしい。
  3. 彼は体が小さいけれど、バスケットボールがとても上手なんだ。山椒は小粒でもぴりりと辛いだね。
  4. 健太くんは、体は小さくても、才能や勇気があるので、ばかにはできない。まさに山椒は小粒でもぴりりと辛い男だ。
  5. 彼女は小さくて、普段は大人しいけれど、会議になると山椒は小粒でもぴりりと辛い。鋭い意見を出すので、みんなに頼りにされているんだ。
  6. あの子はクラスで一番体が小さいけれど、山椒は小粒でもぴりりと辛い。走るととても速いんだ。

【注意!】間違った例文

❌「山椒は小粒でもぴりりと辛い。小さな虫だけれど、刺されてしまうととても痛むよ。」

この使い方は間違い。「山椒は小粒でもぴりりと辛い」は、小さいが、大きな害を及ぼすという意味で使うのは誤り。

山椒は小粒でもぴりりと辛い」の文学作品などの用例

ま、そのお話てえのをザッと伺おうじゃアげえせんか、あっしもこれで甲州無宿山椒さんしょうの豆太郎――山椒は小粒でもピリッとからいや。ねえ、事の仔細しさいを聞いたうえでサ、案外乗り気に一肩入れるかも知れませんぜ(林不忘の丹下左膳より)

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「山椒は小粒でもぴりりと辛い」を深掘り

深掘り

「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざは、見た目や身分、体格などの外見や立場だけで人や物の価値や能力を判断することの危険性を示唆する言葉です。

このことわざは、サンショウの実が小さいにも関わらず、その辛味が強いという特性をもとに、外見だけで中身を判断してはいけないという教訓を伝えています。

この言葉の起源としては、江戸初期の俳諧手引き書『毛吹草けふきぐさ』に「さんせうは小粒なれどもからし」という世話(ことわざ)が記されていることから、少なくともこの時代からこのような教えが存在していたことがわかります。

さらに、サンショウの歴史を追うと、その辛味は奈良時代から日本の料理に取り入れられていたことが分かります。

平安時代には天皇の食事にも用いられ、内膳司ないぜんしが扱う雑菜にも含まれていました。また、『延喜式』という法典によると、典薬寮てんやくりょうが元日に供する屠蘇とそにもサンショウが使われていたとされます。

また、京都の鞍馬地方では、サンショウの若葉と青実を使った「木の芽漬」が伝統的なお土産として知られています。

室町時代の『大草家料理書』にも、サンショウの粉を料理に振りかけるような記述が見られ、サンショウの使用がこの頃から広がっていたことが示唆されます。

さらに、落語の「胡椒のくやみ」に関連するエピソードを挙げると、この話の元となった江戸小ばなしの「山椒」では、笑いを止めるためにサンショウを舐めるという描写があることから、サンショウの強烈な辛味がどのように認識されていたかが伺えます。

また、サンショウは日本だけでなく、古代中国でも親しまれていたことが、古代歌謡集の『詩経』に収録されている詩からも確認できます。

しかし、サンショウに関する俗信や伝説も多く、その一部はネガティブなものもあります。

例えば、「山椒の下で歌うと木が枯れる」とか、「歌いながら山椒の実を摘むと枯れる」といった俗信が各地に伝わっています。これらは、サンショウの強烈な特性を畏怖した結果とも考えられます。

まとめると、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざは、外見だけで中身を判断してはいけないという教えであり、サンショウの長い歴史やその文化的背景を通して、この言葉の深い意味や背後にある思想を理解することができます。

参考文献
植物ことわざ事典 | 足田 輝一


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