【ことわざ】
月に叢雲花に風
【読み方】
つきにむらくもはなにかぜ
【意味】
よいことには邪魔がはいりやすく、長続きしないものだというたとえ。
【語源・由来】
名月の夜には雲がかかってせっかくの月が見えず、桜の花を楽しもうとすれば風が吹き、せっかくの風情(ふぜい)をだいなしにしてしまうことから。
「風情」とは、「おもむき」でしみじみとしたあじわい、おもしろみのことを意味しています。
【類義語】
・好事魔多し(こうじ まおおし)
・花に嵐(はなにあらし)
【対義語】
-
【英語訳】
類義語の「好事魔多し」にあたる英語訳はあります。 Good luck comes by cuffing (幸運は来たりて平手打ちをくれる)
「月に叢雲花に風」の使い方

ともちゃん何してるの?

綺麗なウグイスの鳴き声よ。

ウグイスなんかいいから、手伝ってよ。

月に叢雲花に風、健太君には理解できないか。
「月に叢雲花に風」の例文
- 中秋(ちゅうしゅう)の名月、いい月だな、月に叢雲花に風、雲に隠れるのも一興(いっきょう)だね。
- 憧(あこがれ)れの彼女と一緒(いっしょ)に仕事をする機会があったのですが、月に叢雲花に風、いつもまにか他の仲間が加わって、二人だけの時間があっという間に終わりました。
- 今月は今までになく営業成績が伸びたが、月に叢雲花に風か、それでも一時は良い気分で仕事できたからよしとするか。
- 我が家の庭のナナカマドの実が赤くなって、雪景色に映えるのを楽しみたいのに、あっという間に鳥たちのエサです。月に叢雲花に風、鳥たちには花より団子(だんご)かな。
まとめ
見たいテレビ番組が始まると電話がなる。せっかく楽しみにしていた日に仕事が入る。大事な約束をしていたのに断ることができない用事が入る。考えてみれば、月に叢雲花に風ばかりのような気がします。