【ことわざ】
無用の長物
【読み方】
むようのちょうぶつ
【意味】
あってもなんの役に立たないどころか、むしろ邪魔(じゃま)になるもののたとえ。
「長物」という言葉自体に、長すぎて用をなさないもの、必要がないもの、無駄なものという意味が含まれています。
【類義語】
月夜に提灯(つきよにちょうちん)
昼に行灯(ひるにあんどん)
蛇足(だそく)
【英語訳】
White elephant
【語源由来】
タイ国の王が敵国や失脚させたい臣下に「白い像」を贈ったことに由来するとの説があります。王様からの贈り物で像は神聖なもの、しかも白くて貴重(きちょう)ですから殺すわけにはいかない。お世話するには維持費がかかる。このため贈られた者は経済力が弱まって地位を失うこととなる。転じて「白い像」は費用がかかるわずらわしい無駄なもの=「無用の長物」となったといいます。
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「無用の長物」の使い方
みてみて、新しい電子辞書買ってもらっての。
かっこいいね、それってゲームもできるの?
辞書よ、できる訳ないでしょ!!
なんだつまんない。
健太君には、無用の長物ね。
「無用の長物」の例文
- 万里の長城は機能的には無用の長物だったという見方はある。しかしながら、現在は歴史的な価値と観光の視点では遺産として誇れるものである。
- 新しく導入した複合機はたくさんの機能がついてはいるが、使用頻度(しようひんど)からすれば無用の長物だな。
- 昔はよく活用した百科事典だが、パソコンが発達した現在では本棚を飾るだけの無用の長物になってしまった。
- あなたにとっては無用の長物でも、私にとってみれば喉から手が出るほど必要なものです。
まとめ
物があふれる今の日本では、その人にとっては「無用の長物」がたくさんあります。近年ではフリーマーケットなどで、販売したり、交換したりして誰かにとって不必要な物を、必要とする人が手に入れることができるシステムができあがりました。最近では、スマホを活用したフリーマーケットも盛んです。一部であまり推奨できない取引があるようですが、人間のすることですから仕方のないことかもしれません。どのようなシステムでもそれを良い方向に育てるのは人間です。ひとりひとりが「もったいない」という日本の文化を代表する考え方を継承して「無用の長物」を少なくしていこうとすることは素晴らしいことだと思います。