【ことわざ】
嚢中の錐
【読み方】
のうちゅうのきり
【意味】
優れた人物は目立つということ。
【語源・由来】
嚢(袋)の中に錐(先がとがっていて、穴をあける道具)を入れておくと、必ずとがった先端が嚢を突き破って外に出ることから。
【出典】
「史記・平原君伝」に「夫れ賢士の世に処るや、たとえば嚢中の錐に処るが若し」とあるのに基づく。
【類義語】
・錐の嚢中に処るが如し
・錐、嚢を通す
・紅は園生に植えても隠れなし
【英語訳】
cream rises to the top
Talent will out (will show itself).
You can’t hide talent (ability).
a drill in a bag (will always poke through)
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「嚢中の錐」の使い方
健太くんは、空手の大会で優勝しているし、大会の時の集中力はすさまじいものがあるから、勉強でもきっとやる気になれば才能を発揮するんでしょうね。
そうなのかな?
嚢中の錐と言って、優れた人は、大勢の中にいても目立ってしまう物なのよ。健太くんの空手でみせる集中力を勉強に活かせれば大丈夫よ。
いままでは、嚢中で、空手で疲れたことを言い訳に勉強をないがしろにしていたかもしれない。もっと、体力をつけて、朝練に疲れて授業中に居眠りをすることを無くし、嚢中の錐のように突き破って頭角を現せるようにがんばるぞ。
「嚢中の錐」の例文
- 入社当時から、嚢中の錐と評されていた彼は、評判通り、あの若さでもう部長の肩書を背負っている。
- オリンピックの短距離で活躍した彼は、子供の頃から嚢中の錐で、鬼ごっこではだれも彼を捕まえることができなかった。
- アイススケートで有名な彼女は、幼稚園の頃のスケート教室でも嚢中の錐で、ずば抜けた才能で目立っていた。
- 彼女のかわいさは、嚢中の錐で、わざわざ、遠方からスカウトの人が来るほどだった。
- 彼の頭の良さは、嚢中の錐で、錐の先どころか、持ち手の棒まで突き出るくらいの才能で、小学生にして大学生と議論ができた。