【ことわざ】
忠言耳に逆らう
【読み方】
ちゅうげんみみにさからう
【意味】
役にたつ忠告ほど、聞く者にとっては耳には痛烈に感じられるため、喜ばれないものだということ。また、素直に受け入れられにくいということ。
【語源・由来】
出典は「史記」です。「孔子家語(こうしけご)」とする説もあります。「孔子曰く、良薬は口に苦けれども病に利あり、忠言は耳に逆らえども行いに利あり」とあるのに基づきます。
【類義語】
・諫言耳に逆らう(かんげんみみにさからう)
・至言は耳に忤う(しげんはみみにさからう)
・忠は憎みのもと(ちゅうはにくしみのもと)
・良薬は口に苦し(りょうやくはくちににがし)
【対義語】
佞言(ねいげん)は忠に似たり(もうげんはちゅうににたり)
「佞言」とは甘いほめ言葉のこと。耳障りの言い言葉のこと。
【英語訳】
Good advice is harsh to the ear.(忠言は耳に痛い)
「忠言耳に逆らう」の使い方

先生になんて言われたの?

今しっかり勉強しておかないと後で苦労するって。

忠言耳に逆らうと言うけど、素直に聞いておくほうがいいわよ。

分かってるけど、なかなか気持ちがついて行かないんだ。
「忠言耳に逆らう」の例文
- 言われていることは正論です。ただそのまま言うと忠言耳に逆らうことになる可能性がありますので、別な説明の方法を考えましょう。
- 忠言耳に逆らうといいますが、忠言する方は聞く人以上の覚悟で申し上げているのです。たとえ耳に痛くても素直に聞く耳を持つ必要があるでしょう。
- 核心(かくしん)をついたご意見を伺いました。忠言耳に逆らうということはありません、しっかりと拝聴させていただきます。
- 確かにそうあるべきではあるが、世の中それでは動かないのが実態です。忠言耳に逆らうということではありません。
まとめ
忠言耳に逆らうという感覚を経験する機会は、どちらかというと年齢が高くなると増えて来るのではないでしょうか。それでも素直に聞けるのであればいいのですが、年齢からくる見栄(みえ)などから純粋に聞くことができないことがあります。年齢などにこだわらずに素直に人の忠言を聞けるようになりたいものです。