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【席の暖まる暇もない】の意味と使い方や例文(故事)

席の暖まる暇もない

「席の暖まる暇もない」の意味とは?

意味

【慣用句】
席の暖まる暇もない

【読み方】
せきのあたたまるいとまもない

【意味】
一か所に落ち着いていられないくらい、非常に忙しい様子。

ことわざ博士
「席の暖まる暇も無い」という表現は、本当に忙しくて、一つの場所にじっとしている時間が全くない状態を描写する言葉だよ。
助手ねこ
例えば、一日中立ちっぱなしで働いていたり、たくさんの予定が詰まっていて、ひとつひとつの作業に集中する時間がほとんどないときに使う表現だよ。
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「席の暖まる暇もない」の故事

【故事】
《韓愈「諍臣論」から》忙しくて、腰をかけている暇がないので、席があたたまる事がない、という意味から。

由来を簡単に説明!
カンタン!解説

「席の暖まる暇も無い」という表現の由来は、中国の詩人であり政治家でもあった韓愈の文章、「諍臣論」から来ているんだ。

この表現は文字通り、「腰を下ろして座るほどの時間がない」という意味で、つまりとても忙しくて、ほとんど一か所に留まる時間がない状況を描写しているんだ。それからこの表現は、非常に忙しい状況を表す言葉として使われるようになったよ。

「席の暖まる暇もない」の使い方

健太
最近、僕の父さんは出張が多くて、席の暖まる暇もないって言っていたよ。
ともこ
わあ。大変そうね。でも、健太くんにとっては毎回お土産が楽しみね。
健太
そうなんだ。今回は秋田県なんだけど、何を買ってきてくれるか楽しみなんだ。
ともこ
健太くんのお父さんはセンスがいいから、本当に楽しみよね。うらやましいわ。

「席の暖まる暇もない」の例文

例文
  1. 彼は有能なのに、いくつかの支店や本店の各部をたらい廻しされて、席の暖まる暇もないので成果をのこせない。
  2. 選挙に立候補した彼は東奔西走、席の暖まる暇もないありさまで、少々痩せたようでもある。
  3. 少しくらい休みたいのに、現場が迷走するおかげで、今日も朝から三回も現場巡りで席の暖まる暇もない
  4. せっかく念願の社長のイスに就いたのに、社長就任のあいさつ回りで、席の暖まる暇もない忙しさである。
  5. 自営業の家に嫁いだので、家事と仕事で席の暖まる暇もない日々が続いているが、姑が優しく手を貸してくれるので助かる。

「席暖まるに暇あらず」の文学作品などの用例

ほとほと半蔵には席の暖まるいとまもない。彼は店座敷たなざしきの障子のわきにある自分のふるきりの机の前にすわって見る間もなく、またその座を立って、宗太へ譲るべき帳面のたぐいなぞ取りまとめにかかった。(島崎藤村の夜明け前より)


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