【ことわざ】
殷鑑遠からず
【読み方】
いんかんとおからず
【意味】
失敗となる手本はすぐ近くにある。
目の前の失敗を見て、自分の戒めにするというたとえ。
「鑑」は鏡といって手本という意味。
【語源・由来】
「詩経(しきょう)・大雅」の詩、
「殷鑑遠からず夏后の世に在り」
中国の殷の国が戒めの鑑とすべき手本は、遠い時代にさかのぼる必要はなく、殷の直前の時代である夏の国の滅亡にある。
ということが由来。
【類義語】
・人の振り見て我が振り直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
・人を以て鑑と為せ(ひとをもってかがみとなせ)
・上手は下手の手本、下手は上手の手本(じょうずはへたのてほん、へたはじょうずのてほん)
・他山の石(たざんのいし)
【英語訳】
Other’s failure is seen to make one’s warning.
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「殷鑑遠からず」の使い方

友達が宿題を忘れて先生に怒られていたよ。

健太くんは宿題を忘れなかったの?

殷鑑遠からずというだろう。ぼくも考えているんだよ。

すごいわね。驚いたわ。
「殷鑑遠からず」の例文
- そんなに昔の話を思い出さなくても、隣の会社が倒産したことは知っているだろう。殷鑑遠からずだよ。
- お父さんが子供の頃に勉強をしなくて、なんて話をしなくても、お兄ちゃんを見ていればわかるよ。殷鑑遠からずだね。
- 殷鑑遠からずというけれど、大昔のことを持ち出さなくても、そばにいい例があるじゃないか。
- おばあちゃんは自分の失敗のことを教えてくれるけれど、私にとっては母を見ているとよくわかる。殷鑑遠からずだからね。
成功した例として使うことは誤りなので注意が必要。
「殷鑑遠からずというように、あの会社は通販で売り上げを伸ばしているじゃないか。」と使うのは誤り。
「殷鑑遠からずというように、あの会社は通販で売り上げを伸ばしているじゃないか。」と使うのは誤り。
まとめ
できるならば失敗はしたくないですね。
その為には、殷鑑遠からずというように、前例からしっかり学ぶことも必要ですね。