【ことわざ】
何れ菖蒲か杜若
【読み方】
いずれあやめかかきつばた
【意味】
どちらもすぐれていて優劣をつけがたく、選択に迷うことのたとえ。
【語源・由来】
菖蒲も杜若もよく似た美しい花で、区別するのが困難なことから。
このことわざに関連して源頼政(みなもとのよりまさ)が詠(よ)んだ歌などが有名です。時代順に「金葉和歌集(きんようわかしゅう)」『さみだれに 沼のいはかき水こえて まこも刈るべきかたも知られず』の下の句をあやめに変えて「源平盛衰記(げんぺいせいすいき)」『さみだれに 沼の石垣水こえて 何れかあやめ引きぞわづらふ』の上の句を変えて「太平記(たいへいき)では『さみだれに 沢辺のまこも水こゑて 何れあやめと引きぞわづらふ』と変化しています。
【類義語】
・双璧(そうへき)
・兄たり難く弟たり難し(けいたりがたく ていたりがたし)
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「何れ菖蒲か杜若」の使い方
えーと。
きれいな写真だね。どれを壁新聞に張るの。
それがスペースの関係で一枚を選ばないといけないの。何れ菖蒲か杜若、どれにしようかな。
それは難しいね。
「何れ菖蒲か杜若」の例文
- この中から選ぶのは大変だ、何れ菖蒲か杜若、どれも捨てがたい魅力がある。
- 就職活動が解禁(かいきん)になり我が社にも多くの応募者が来ているが、何れ菖蒲か杜若みなさん優秀だ。
- 最終選考で残った提携先3社は何れ菖蒲か杜若、何を優先項目として選ぶかだ。
- 何れ菖蒲か杜若、甲乙(こうおつ)つけがたいな。
まとめ
このことわざは、先にご紹介した歌の関係から、美しい女性を比喩する場合によく用いられますね。