【ことわざ】
艱難汝を玉にす
【読み方】
かんなんなんじをたまにす
【意味】
人は多くの苦労を経験して、初めて立派な人物になれるというたとえ。
【語源・由来】
「艱難(かんなん)」とは、困難に出会って苦しんで悩むこと。
「玉にす」は、美しくする、立派にするという意味。
【類義語】
・苦労屈託身の薬
・若い時の苦労は買ってもせよ
【英語】
Adversity makes a man wise, not rich.(逆境は人を賢明にするが金持ちにはしない)
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「艱難汝を玉にす」の使い方
こんなに勝てないなんて、もうサッカーを辞めたくなるよ。
そんなこと言わないで!あきらめちゃいけないわ。
だけど、たくさん練習してもダメなんて。
艱難汝を玉にすというわ。がんばりましょう。
「艱難汝を玉にす」の例文
- 今はとても辛いだろうけれど、もう少し頑張ってくれないか。艱難汝を玉にすというだろう。
- 困難になんて巻き込まれたくないと嘆いていたけれど、乗り越えた君はとても強くて優しい人になっていたね。艱難汝を玉にすということなのだろう。
- 艱難汝を玉にすというように、この苦労を乗り越えた時には、きっと一段と心強い存在になるだろう。
- 主人公には苦労や困難がつきものだ。しかし、最後に立派な人物になるということは、艱難汝を玉にすということなのだろう。
「困難汝を玉にす」は、誤りなので注意が必要。
「艱難汝を玉にす」の文学作品などの用例
そうだ僕も人間だ、血あり肉ある身体だ。健康を害してはつまらんからな。だが待てよ、無一物ではやつぱり食客だ、食客もつまらんなあ。どうしやうかしらん。いやそうじゃない、艱難汝を珠にすだ。そうだそうだ、これ程の艱難を下さるる僕は、よほど天帝の寵児であるに相違ない。(清水紫琴の誰が罪より)
まとめ
苦労や困難には、できれば出会いたくないと思うのではないでしょうか。
しかし、悩んだり考えたりすることによって、人間とは大きく成長できるものなのではないでしょうか。
艱難汝を玉にすというように、苦労や困難を乗り越えることで、立派な人になりたいものですね。