【ことわざ】
木もと竹うら
【読み方】
きもとたけうら
【意味】
物事にはやりやすい方法や適切な順序があるという事。
【語源・由来】
木は根元から、竹は先のほうから割ったほうが割れやすく、割れ目もきれいな事から。
「木元竹末」と表すこともあります。「元」とは根の方、「末」とは先端や先の方、という意味があります。また、「うら」を「裏」と表すこともあります。
【スポンサーリンク】
「木もと竹うら」の使い方
この前、僕のお母さんにおつかいを頼まれたんだけど、それがなかなか大変なお願いでね。
おつかいなら、買い物に行くだけだからそんなに大変そうじゃないけど、どうして?
それが、「肉はここ」「野菜はここ」と、物によって買うお店を決めているみたいで。全部買い回るのに僕じゃ1時間以上掛かったよ。
それはなかなか大変ね。木もと竹うらで、お母さんだけが知っている効率のいいルートがあるのかもね。
「木もと竹うら」の例文
- 彼女は僕よりも幾分早く家事を済ます。どうやら木もと竹うらというような順序があるらしい。
- 木もと竹うらという言葉があるように、荷造りは工夫して行わないと、鞄に全ておさめる事は出来ない。
- 木もと竹うらというのだから、兄弟だからといって同じように言い聞かせても、上手く教育は出来ない物である。
このことわざは古くから伝わる教えで、木や竹を細工する場合の刃物の使い方の順序を指すもので木工や竹工の世界では実際的な言葉です。木材を加工する場合は木の元から刃物を入れないと、木の性質上、木肌を痛めることになります。また、竹を割る場合は竹の先端側から根っこに向けて刃物を入れないと、ヒゴ取りなどがうまくできません。このように古くからの経験を元にした事をそのままことわざにしてしまうことが多くあります。具体的には「大苗に豊年なし」や「ゆがみ八石すぐ九石」「木六竹八塀十郎」などがあります。