「待てば海路の日和あり」の意味(語源由来・類義語)
【ことわざ】
待てば海路の日和あり
【読み方】
まてばかいろのひよりあり
【意味】
今は思うようにいかなくても、あせらずに待っていれば、良いことはそのうちにやってくるということ。
このことわざは、我慢強さと辛抱強さの大切さを教えてくれてるんやな。
【語源由来】
海が荒れていて航海ができなくても、待っていれば船を出せるような、いい天気になるということから。
【類義語】
・石の上にも三年
・急いては事を仕損じる
・果報は寝て待て
・棚から牡丹餅
「待てば海路の日和あり」の解説
「待てば海路の日和あり」っていう言葉はね、もともとは海が荒れてても、我慢してちゃんと待ってれば、やがて良い天気になって船が出られる日がくるよ、っていう意味だったんだよ。
この言葉の由来は、「待てば甘露の日和あり」っていう中国の言葉からきているんだ。中国では、すごく優しい王様が民に仁政(みんなに優しく公平な政治)を施していると、天から甘い露(すごく良いこと)が降ってきたっていう伝説があるんだよ。だから、「待てば甘露の日和あり」っていう言葉は、我慢して待ってれば、いつか良いことが起こるよ、という意味になるんだ。
でも、日本にこの言葉が来たとき、「甘露」って言葉がなじみにくかったから、「海路」に変わって、今の「待てば海路の日和あり」になったんだよ。
つまり、「待てば海路の日和あり」も、「待てば甘露の日和あり」も、どっちも同じ「我慢して待てばいいことが来るよ」っていう意味なんだ。
「待てば海路の日和あり」の使い方
「待てば海路の日和あり」の例文
- この先の見通しははっきりしませんが待てば海路の日和あり、あせらずに着実に事業を進めていくべきです。
- 待てば海路の日和ありとはいいながら、未だに結果が出ないと不安になります。ここはもう少し辛抱が必要なのかもしれません。
- 父と遊園地にいく約束をしたのに、いつも土日は天気が悪い。待てば海路の日和ありだと父は言っている。
- 待てば海路の日和ありというように、物事がうまくいかないときは、あせらずに良い日がくるのをじっと待つ方がよい。
- 長く不況が続いていましたがやっと良い兆候が出てきました。待てば海路の日和ありですから、これまで蓄積してきたノウハウを生かして、事業拡大のチャンスにしましょう。
- 忍耐とはただ耐えるのではなくて、人の心を育てる肥やしになります。事業でもその時を乗り越えることで力がついてくるのです。待てば海路の日和あり、その時までただ過ごすのではなくて目標を見失わずに努力を続けましょう。
「待てば海路の日和あり」を英語で言うと?
「待てば海路の日和あり」の英語表現をご紹介します。
※英語の声:音読さん
Good things come to those who wait.
- 直訳:待つ者には良いことがやってくる。
- 意味:待っていれば良いことが起こる。
It is a long lane that has no turning.
- 直訳:曲がり角がない道なんてあるわけない。
- 意味:長く続くように思える不幸もいつまでも続きはしない。
- 用語:lane:道 / turning:曲がり角
The longest night will have an end.
- 直訳:どんなに長い夜にも終わりがあるものだ。
- 意味:何事にも終わりがあるので辛抱強く待て。
一口メモ
中国の古い話には、天が降らせる恵みの雨のことを甘い露と呼び「甘露」という言葉が出てきます。
この甘露を使用したことわざ「待てば甘露の日和あり」があります。日照りに苦しんでいても耐え忍んでいればやがて甘露のような恵みの雨が降ってくるという意味です。
このことわざの「甘露」を「海路」に転じて「待てば海路の日和あり」とした説もあります。