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【案ずるより産むが易し】の意味と使い方や例文(語源由来・類義語)

案ずるより産むが易し

「案ずるより産むが易し」の意味(語源由来・類義語)

意味

【ことわざ】
案ずるより産むが易し

【読み方】
あんずるよりうむがやすし

【意味】
何かをする前はあれこれと心配するが、実際にやってみると案外簡単にできるものだということ。

「案ずる」=心配する。「易し」=簡単だ。
ことわざ博士
「案ずるより産むが易し」ということわざは、物事を心配しすぎるよりも、実際に行動してみると意外と難しくないことが多い、という意味があるんだよ。
助手ねこ
そうかいな。つまり、「心配するよりやってみた方がいい」ってことやな。頭でっかちに考えてビビってばっかりいても始まらへんねんてな。

実際にやってみたら、思ってたほど怖くなかったり難しくなかったりすることもあるんやな。

【語源由来】
「産む」は、赤ちゃんを産むこと。赤んぼうを産む前は心配だが、実際に産んでみると、心配したほどではないということから。

【類義語】
・案じる子は生み易い
・案じるより芋汁
・案じるより団子汁
・思うより産むが易い
・案じるより豆腐汁
・窮すれば通ず
・当たって砕けろ

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「案ずるより産むが易し」の解説

カンタン!解説
解説

「案ずるより産むが易し」っていうことわざはね、お母さんが赤ちゃんを産む前は、本人も家族も色々と心配するけど、本当に赤ちゃんが生まれてみると、思っていたほど大変じゃないことが多いよ、っていう意味なんだ。

だから、「案ずるより産むが易し」って言うときは、事前にあれこれ心配するよりも、実際に行動してみたらそれほど難しくないよ、って励ましているんだよ。つまり、あまり取り越し苦労をするな、ということを伝えたい時に使うんだ。

例えば、テストの前に、「難しいから絶対にダメだ…」ってあきらめてしまうより、まずは一生懸命に勉強してみる。そうすると、思っていたよりもテストが解けるかもしれないよ、という感じで使うんだね。

「案ずるより産むが易し」の使い方

健太
皆の前でしゃべることになっちゃったのに、失敗しないで出来た、よかったぁ~。
ともこ
健太くん、どうしたの??
健太
今回のクラスの発表会の進行役は僕だったんだけど、いざ話を始めたらすらすらしゃべれててうまく行ったんだ。
ともこ
案ずるより産むが易しだったのね。よけいな事考えていた時間もったいなかったね。
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「案ずるより産むが易し」の例文

例文
  1. 明日の面接試験、失敗したら落ちると思っていたが、案ずるより産むが易しでうまくいった。
  2. 中学生になって新しく友達ができるか心配していたけれど、となりの席の子に話しかけてみたら、すぐに仲良くなった。案ずるより産むが易しだ。
  3. 手術中は麻酔がきいてるから痛くないよ。案ずるより産むが易しだ。こわがっていないで早く行ったほうがいいよ。
  4. 息子の生活発表会失敗したら、どうしようかと思っていたけど、最後まで冷静に踊っていた。案ずるより産むが易しだった。
  5. 時間内にこなせるか、焦ったが、案ずるより産むが易しで、始めたら、スムーズに終わった。

【注意!】間違った例文

❌「ともこちゃんとのデートで雨が降らないか心配していたけれど、晴れてよかった。案ずるより産むが易しだね。」

この使い方は間違い。「案ずるより産むが易し」は、心配しただけではなく、何かをやったときに使う。

「案ずるより産むが易し」を英語で言うと?

英語のことわざ

「案ずるより産むが易し」の英語表現をご紹介します。

※英語の声:音読さん

An attempt is sometimes easier than expected.

  • 直訳:やってみると、思っていたより易しいことがよくある。

It is easer to do something than worry about it.

  • 直訳:心配するより実行する方が簡単だ。
  • 意味:物事はあれこれ心配するより実行してみれば案外たやすいものだ。

Fear is often greater than the danger.

  • 直訳:危険そのものは恐れたほどひどくないことが多い。

Fear often exaggerates danger.

  • 直訳:恐れはよく危険を大げさにする。
  • 意味:恐れや不安などは物事の障壁になりがちだ。
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「案ずるより産むが易し」を深掘り

深掘り

「案ずるより産むが易し」ということわざは科学的に本当に正しいのか?深掘りしていきます。

心配性や不安感は、多くの人が抱える感情の一つですが、これには科学的な背景が存在します。ペンシルバニア州立大学のボルコベックらの調査によれば、心配事の79%は実際には起こらないとされています。

つまり、大半の心配や不安は現実化しないことが明らかとなっており、人々は多くの場合、取り越し苦労をしていることになります。

しかし、なぜ私たち人間は心配をしてしまうのでしょうか。ニューヨーク州立大学のコプランらの研究によれば、心配性は知能と関連性があり、状況への適応や危険回避のために必要な特質であると指摘されています。

この研究から、心配性の人が持つアンテナの高さやサバイバル力は、状況に適応するための重要な要素であることが示されています。

また、シドニー大学とニューサウスウェールズ大学の調査によれば、心配の中身を詳しく見ると、約半分は問題解決の過程に関するものであり、これは心配が問題解決を試みる前向きな行為であることを示唆しています。

さらに、ケンブリッジ大学のユーバンクらの実験では、心配性の人は扁桃体という脳の部位が過敏に反応することが確認されました。

扁桃体は感情の処理や記憶に関連する部位であり、これによって心配する行為が、危険を察知したり、反応を速くするといった生物としての生存戦略に関わる要素としての側面が浮かび上がってきます。

このような研究結果を総合的に考えると、「案ずるより産むが易し」ということわざは、実際に私たちの心配事の多くが現実化しないという事実を示す一方で、心配や不安感は私たちが環境に適応し、危険を避け、問題解決を試みるための重要な機能であることを科学的にも裏付けていると言えるでしょう。

参考文献
このことわざ、科学的に立証されているんです | 堀田 秀吾





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